かくれんぼ。1 ページ1
___中学生の時、好きな人がいた。
その人は、同級生で1年生の時に
バスケ部のマネージャーにならないか?って誘ってくれて、
それから3年間、幸運なことにクラスも部活も一緒で、
何かと近くにいる理由があった。
その人は、勉強も運動も部活も…
何事にも一生懸命に取り組んでいて、
でも目立つようなタイプでもなく、
どちらかと言えば控えめで大人しい方だけれど、
他の人が嫌がることは率先して行うような、
そんな素敵な人、私の王子様。
___淡い恋心を抱くこと2年半ほど。
中学3年生のある日、ありったけの勇気を振り絞って
校舎裏に呼び出して告白……
までしたのに私の好きな人は、
「そうか!好かれているのは嬉しいな…、俺も海月のことは大好きだ。
これからも、友達でいてくれると嬉しい」
って言われた。
『
訂正したい気持ちはありつつも弱気な私は言い出せず、
でも今の関係が終わるぐらいなら勘違いされたままで…
と想いを閉じ込めた。
それからまた部活の仲間として共に部活に励み、
部活を引退すれば次は受験に備えて一緒に勉強をしたり、
同じ『夢ノ咲学院 普通科』の生徒になるのだと
勉強を頑張って受験し合格すれば、
私の好きな人は『夢ノ咲学院 アイドル科』へ。
___もう、会えないのだと思っていた。
「……あ、」
「ひっ…!?え、あっ…きみは…!」
「あ、A〜…♪」
…あの日の夜に再会するまでは。
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作者名:琉緋 | 作成日時:2020年4月28日 20時