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君の表情は? ページ8

私は猫になって彼女の表情が知りたかった。

そう思っていると、猫になってしまった。

どうやら見に行けるようだねぇ。

窓から身を入れて彼女の所に行く。

「ニャー(鈴)」

「クロ!」

私を見ると花が咲いた様に笑った。

その頬は赤みがあり、熱かった。

「猫は気紛れだったね」

微笑む彼女が一層嬉しそうだった。

「ニャー(そうだねぇ)」

私は彼女の髪に触れてみた。

「あ、!」

思い出したのか顔を真っ赤に染めた。

「にゃあん」

ぺろりと頬を舐めた。

真っ赤な彼女が私を抱き寄せる。

「クロが太宰さんと重なって見えるなんて…」

「にゃあん(私だけどね)」

私の首筋に顔を埋めてポツリと言った。

「好きだとか有り得ないよ…あんなに格好いい人なら誰でも好きになるよ」

ポツリポツリと話し出す鈴。

「ニャー?(そうかい?)」

其れでも私が君と居たいんだ。

他の女性何て関係無く、君だから好きになったんだ。

「私、そんなに大人じゃないし、太宰さんは大人だもの」

「にゃん!(鈴)」

私は君が好きなだけなんだ。

君が悩むのを見ていたい訳じゃないんだ。

ぺろりと彼女の頬を舐めた。

「クロ?」

私は年の差何て関係なく君を見ているんだよ。

「ニャー(好きだよ)」

分からないかも知れないけれど言いたかった。

ぺろり…

彼女の唇を奪ってしまう。

猫の姿で何て少し嫌だけどね。

「ふふっ、なあに?クロ」

全く意識していないのか。

猫だからね、仕方無い。

「クロ」

甘く呼ばれて見上げる。

チュッ…

「うにゃあっ⁉(ええっ)」

鼻にキスされた…よね?

愛玩って意味なのだけど、分かっていないだろうね。

「どうしたの?」

キョトンとしている。

何故そんなに余裕が在るのかが知りたいよ。

「ニャア(はぁ)」

こんな姿じゃ意識してくれないか。

「可愛い」

ゆったりと私を撫でる鈴。

頭を撫でられる何て余り無いからとても恥ずかしくなってくる。

「嬉しいの?」

楽しそうに鈴が言った。

「ニャアン(違うよ)」

嬉しくは無い…筈だ。

「尻尾が揺れてるね」

微笑みながら鈴が私の尻尾を指差した。

そうだった、猫になっているから嘘は通じないのだ。

「ニャー(仕方ないか)」

人間に戻ったら覚えて起き給えよ?

「どうしたの?」

優しく撫でられては尻尾を振るしかない。

「ニャアン(好きだよ)」

撫でられるのも悪くは無いね。

また私は尻尾を振るのだった。

得策→←付き合うッ!?



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設定タグ:太宰治 , 文豪ストレイドッグス   
作品ジャンル:恋愛
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彼岸花(プロフ) - 有難うございます!更新遅くならないようにしますね! (2017年6月10日 13時) (レス) id: 81cc73b64b (このIDを非表示/違反報告)
小豆 - 面白かったです!これからも更新頑張ってください! (2017年6月10日 10時) (レス) id: ce2af6657d (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - 白夜の幻想者さん» 有り難うございます!そう言ってもらえると嬉しいです (2017年5月21日 8時) (レス) id: 81cc73b64b (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - 夏さん» 頑張って書きますね!コメント有り難うございます! (2017年5月21日 8時) (レス) id: 81cc73b64b (このIDを非表示/違反報告)
白夜の幻想者 - 面白いぃぃぃぃ!!(ΦωΦ)更新がんばって! (2017年5月21日 8時) (レス) id: 55b7b486eb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:彼岸花 | 作成日時:2017年5月14日 18時

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