検索窓
今日:1 hit、昨日:8 hit、合計:12,977 hit

私の家? ページ4

「美味しいわ」

とても甘くて私はもう一つ貰う。

「睡蓮、私の家に帰ろう?」

太宰が甘えた様に私に言ってきた。

可愛くて、撫でたくなる。

「お邪魔するわ」

そう言うと、太宰は嬉しそうに笑って私の手をひいた。

「俺も行く。太宰に何されるか分かんねぇだろ?」

中原が私の片方の手を握った。

「明日は中原の家にお邪魔してもいいかしら?」

「いいぜ」

綺麗な笑顔で言われれば、何となく私はこの二人が可愛く見えた。

まるで犬の様に純情に見える。

「何で中也の?」

「2日続けては迷惑でしょう?」

「もう私の家に住んで良いのに」

太宰がすねながら家に入った。

生活感の少ない部屋。

本が敷き詰めてある書斎。

彼の性格を表すかの様だ。

「仕事を探すの」

「…じゃあマフィアにおいで」

少しだけ躊躇した様に見えたのは何故だろう?

「貴方達がいる所?」

聞くと、頷いてくれた。

その顔が少し陰って見えるのは嘘じゃないだろう。

「そう、行くわ」

其れでも、私は自由になる為なら私は行く。

「良いとこのお嬢様か何かかぁ?」

「違うと思うわ。覚えてないけどね」

私は王女だけどね。

人魚達は伝説に近いけれど、私達の国は争いが絶えない。

兄弟は今、何をしているのだろう。

私が消えて喜んでいるのかしら?

「睡蓮。君は人を殺せるのかい?」

太宰が心配そうに聞いてきた。

「…やってみないと分からないのでしょう?」

太宰に言われた言葉を真似した。

私は海の底で人魚は殺した事がある。

だから怖くないわ。

人魚が人を殺すのね。

何とも滑稽な絵面だ。

「俺が側にいる」

中原が真剣な目で言った。

「ありがとう」

そんな言葉は初めて言われた。

「所で、私の事は好きになったかい?」

嬉々として太宰が聞いてくる。

「そんなに早く恋をするものかしら?」

「まだなのかぁ」

残念そうに肩を落とす太宰に、心の中で謝る。

私は恋をしたら声を失ってしまう。

「太宰何かより俺にしろ」

グイッと引っ張られて中原と顔が近付いた。

「中也やめてよ。私が先に言ったのだよ?」

今度は太宰が引っ張る。

私の両腕が引っ張られて痛い。

「離して?」

「「嫌だ」」

やっぱり仲が良いじゃない。

「私の手が痛いの」

「選んでくれたら良いよ?」

「俺を選んだら離してやるよ」

此れは拷問か何かかな?

段々と顔が近付いてるし、二人共綺麗な笑みを浮かべて私を見ている。

「何方も選ばないわ」

私の言葉に沈黙が降りた。

選んで?→←仲が良いのね



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (34 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
48人がお気に入り
設定タグ:文豪ストレイドッグス , 双黒 , 人魚姫   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

心結(プロフ) - いえいえ!笑 小説書き頑張ってね(*^^*) (2017年9月14日 17時) (レス) id: ccce44416b (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - 心結さん» 分かるよー!ありがと(≧▽≦) (2017年9月14日 17時) (レス) id: 81cc73b64b (このIDを非表示/違反報告)
心結(プロフ) - 多分誰かは分かると思いますけど笑 色々読ませてもらいますね、爆笑 個人的にこのお話は結構好きですよー。 (2017年9月14日 17時) (レス) id: ccce44416b (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:彼岸花 | 作成日時:2017年3月31日 9時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。