おかしい ページ14
睡蓮side
此れはおかしい。
何でこんな事になったのかしら?
「睡蓮」
甘く呼ばれた声にドキリとした。
いやいや、抱き締められただけだよ。
太宰の顔が見難い何て嘘だ。
何故か心臓が痛い程に鳴っている。
「睡蓮!」
大体、此れは恋じゃない。
絶対に違う筈だ。
絶対に太宰の声にドキドキするとかは有り得ない。
「睡蓮‼」
「あっ、何?」
何時の間にか太宰の顔が目の前にあった。
いきなりの事に動揺してしまう。
顔に火が付きそうな程恥ずかしくなった。
こんな感情経験した事が無い。
「大丈夫かい?」
「大丈夫よ」
優しげに私を見詰める太宰がとても格好良く見えてならない。
「何でかな…?」
太宰が優しく抱き締めてくれた後から太宰の顔が見れない。
「何がだい?」
ニヤニヤとしている太宰が私の方を向いた。
何だろうか?
「何でも無いわ!⁄⁄⁄」
「顔が赤いけどねぇ?」
太宰の長い指が私に触れた。
ひんやりとしていて少しビクリとした。
「あの、離して」
「んん?嫌かい?」
嫌では無いと思っている自分が居る。
「睡蓮は俺ん所来い」
グイッと中原が私を引っ張った。
「中原」
中原も綺麗な顔立ちをしていてやっぱりドキドキしてしまう。
ーーー
今回は太宰さんと成就します!
次に中也との成就ありますから!
ーーー
でも、太宰の時の方が胸が痛かった。
「睡蓮?」
不意に名を呼ばれ、私は顔を上げる。
「何?」
「顔赤ぇぞ」
「へ?」
顔は熱いがそんなに赤いだろうか?
頬に手を当てると意外にも熱かった。
心拍数は速いし、顔は赤いし。
此れは…嫌違う筈だよね?
まさか太宰を何て。
「睡蓮、可愛い」
私の赤い頬に太宰の指が滑った。
「なっ!⁄⁄⁄」
「手前、真逆…」
中原が疑惑ありげな表情で此方を見ていた。
「何?」
「何でもねぇ」
中原を見ると目を逸らされた。
「睡蓮は私の事を少しは好きになったかい?」
何故このタイミングで言うの⁉
「少しはって言っても私は声を失いたく無いわ」
「其れは捉え用によっては私の事を好きだと言っているのだけど?」
太宰がニヤリと笑って私に近付いて来る。
好き?私が太宰を?
「睡蓮は俺の事が好きなんだよ!」
中原に手を捕まれ引き寄せられた。
「あ…えっと」
「好きだろう?私は君の事が好きなのだ、君はどうなんだい?」
「私…はーーー
え?声が、出ない?
パクパクと口は動くだけだ。
「「睡蓮⁉」」
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心結(プロフ) - いえいえ!笑 小説書き頑張ってね(*^^*) (2017年9月14日 17時) (レス) id: ccce44416b (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - 心結さん» 分かるよー!ありがと(≧▽≦) (2017年9月14日 17時) (レス) id: 81cc73b64b (このIDを非表示/違反報告)
心結(プロフ) - 多分誰かは分かると思いますけど笑 色々読ませてもらいますね、爆笑 個人的にこのお話は結構好きですよー。 (2017年9月14日 17時) (レス) id: ccce44416b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:彼岸花 | 作成日時:2017年3月31日 9時