6粒 ページ9
ガラッ
いきなり開いたドアの音に、深く沈んでいた意識が浮上する
ゆっくりと近づいてきている上履きの音に、まだ寝ぼけている頭を回転させる
…誰だろうか?
シャッ
っと、素早く開けられたカーテンに目を見張る
…普通は病人がいるんだからゆっくり開けるだろうがっ!!
貴「…祥吾か。なら仕方ない」←
灰「いきなり失礼な奴だなオイ!」
貴「まあ、祥吾だから」←
灰「…泣いていいか?」
貴「…見たくない…訳でもない」←
灰「どっちだよ!!」
貴「…んで、どうしたの?」
祥吾は、いきなり話を逸らした僕にため息をついて側の椅子に座った
祥吾だから起き上がらなくても問題ない
灰「…なんか失礼なこと考えたろ」
貴「ご名答」
灰「そこは否定しろよ!」
貴「ワガママだなぁ」←
灰「お前が言うな!」
貴「で、要件は?」←
灰「……はぁぁ」
本日二度目のため息に、僕はもう今日は祥吾をからかうのはやめようと思った
あくまでも、今日は(強調)だ。
灰「お前…いつからここにいんだ?」
貴「……」
灰「ついにボケたか」
べシッ
灰「ってぇ!」
貴「こっちの手の方が痛い。…二時間目から」
大袈裟に痛がっていた祥吾が動きを止める
泣いちゃったかなーと思いながら祥吾を見れば眉を寄せていた
泣いてないのか…残念だ
次はもっと上手く叩こう←
灰「…しらねぇのか、じゃあ」
納得したように頷いている祥吾に今度はこちらが眉を寄せる番だった
貴「なんかあったのか?」
嫌な予感
祥吾と話していたから忘れられていたのに、また大きく心の中を占めていく
灰「さっき叩いたから教えてやんねーよ」
バシッ
灰「イデッ」
思わず手が出た
勿体ぶっているからだ
貴「…早く、教えてくれ」
祥吾は、舌打ちをして…いや仕掛けてやめた
僕が手を振り上げていたから
しゃーねぇーなぁーなんて言いながら祥吾は話し始める
灰「なんかよぉ、桃井が朝日奈?だっけに呼ばれてよ」
サァと音がしながら血が引いていった気がした
祥吾はそんな僕に気づかず続ける
灰「いきなり悲鳴がついさっき聞こえてきて、キセキが血相変えて教室出てったんだ」
涼太の顔なんか傑作だったぜ?という祥吾に構わず僕は布団を跳ね除けてベッドを降りた
ぐらつく身体を祥吾に支えられる
灰「急にどうした?」
僕の尋常じゃない様子に気が付いて訪ねてくるがそれには答えずにいった
貴「屋上に…、行かないと…!」
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Rei(プロフ) - ………悪女が私と同じ名前……((ガックシ (2017年12月6日 21時) (レス) id: e138665cc1 (このIDを非表示/違反報告)
甘夏蜜柑(プロフ) - RA・Iさん» ありがとうございます!part3も出来たのでぜひ! (2015年2月21日 16時) (レス) id: b96b0fe977 (このIDを非表示/違反報告)
RA・I - めっちゃ面白かったです! (2015年2月21日 16時) (レス) id: 22918190a3 (このIDを非表示/違反報告)
蒼斗(プロフ) - 原作者様が不利となる二次創作(漫画に出てくるキャラがいじめたり殺し合いをしたりなど)は違反です。これは占ツクの規約にも載ってます。フラグは無意味なので消す又は作品を全体的に変えることを求めます。 (2015年1月21日 6時) (レス) id: 4e63d743cb (このIDを非表示/違反報告)
甘夏蜜柑(プロフ) - 紅さん» 大丈夫ですよー!週一回は目安ですし、冬休みはなるべく多く更新いたしますね!読んでくださいまして、ありがとうございます! (2014年12月25日 16時) (レス) id: b96b0fe977 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:甘夏蜜柑 | 作成日時:2014年11月29日 20時