【黒バス】『バスケしろよ…っていうか原作どうした？』「そんなの姫がいるからナシに決まってんでしょぉ」『…◯ね』

34粒 ページ37

貴「…私は、要らない存在なんだ」


ポツリと呟かれたそれに反応したのはさつき

悲痛そうな面持ち、ズキリと胸が痛んだ


貴「私はこの世界にいてはいけない存在、所詮はイレギュラー」


貴「必要なく、居るはずのなく、限りなく異質」


黄「何言ってんすか！？意味わかんないっすよ！」


叫ぶ涼太に笑いかける

彼らは息を呑んで私を凝視した




貴「この世界の人間では無いんだ、私は。」


貴「君らの物語は、私が組み込まれていないはずだった、彼女…朝日奈さんもね」


貴「この宇宙にはたくさんの世界がある」


貴「君たちの生きる世界、私が生きていた世界…漫画の世界」


貴「私が生きていた世界では、君らは…漫画だった」




赤「…意味のわからないことを言うな！」


パキリ、と乾いた音が聞こえた気がした


青「…お前、そんなこと信じられると思ってるのかよ」


緑「非科学的過ぎるのだよ…」


パキリ、パキリ…

音が次第に大きく、体に響いていく


足が震える、指先の感覚が無い

頭痛がする


拒絶、

それは裏切りよりも辛く、希望が打ち砕かれる


左腕の中にあったはずのスノードロップが風に吹かれ舞い上がる

そして、…屋上から堕ちた


ああ、希望が見えなくなってしまった

希望が…





キ エ タ






貴「…ははっ、そうだよねー」


可笑しくないのに笑いが漏れる

そんな私を、気が狂ったのかという風に見る彼らの瞳を、私は冷たく感じた


拒絶…嫌悪…


よく見れば、そうじゃなかったのかもしれない

でも、私には、今の私には、気付けなかった








わかってたはずでしょ？


こんな突飛なこと信じてくれるわけが無い


何に期待してたんだろ？


誰も、誰も理解してくれるはずがない


こんな事はあり得ないことなんだ


なら、信じてくれることもあり得ない



…実に簡単なことじゃないか





解った、解ったよ

君たちは信じてくれないんだよね









…なんで？


理解してくれないってわかってたんでしょう？



わかってたならなんで、




私は、









泣いてるの……？








貴「は、ははっ…なんで…？なんでなんでなんで？」







痛いなぁ、イタイ

心がイタイ




足元から崩れ落ちる

ああ、朝日奈さんと同じだ





信じて、くれない



私は…何があっても…！


君たちを信じてい『た』のに！



貴「ああ、もう無理なんだ」









パリン









心は音を立てて、割れてしまったよ

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