浮気 8 ページ8
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「あー、めんどくなってきたー。」
それ、私のセリフです。
目の前で繰り広げられる修羅場。
私の所為だとかいう文句は受け付けない。
女の子はガチ泣き。
江ノ島くんは、ため息を吐いている。
私はそんな二人を見てオロオロ。
「…別れよっか。」
「え?」
江ノ島くんの一言に反応したのは、女の子じゃなくて私。
ちょっと浮気役やってもらおうとしていただけなのに…。
「えっ、や、やだやだ、祐樹ぃ!」
私よりも遅れて反応した女の子は、涙目で江ノ島くんに縋り付く。
そんな彼女を冷めた目で見る江ノ島くん。
…………怖ッ
「えー、俺、めんどい子嫌いって付き合う時言ったよね?」
なんつー最悪な奴だ。
なんて思いつつも何も言えない。
「………ッッ!!祐樹ぃ、私、なんでも言う事聞くからぁっ!!」
メイクが崩れるほど一生懸命に縋る彼女に、江ノ島くんはニッコリと笑った。
「…なんでも?」
「!!うん!何でも!祐樹の為なら何でも聞く!!」
彼女の執着加減にも驚いたが、江ノ島くんが許す事も意外だった。
温度のない冷たい瞳でみていたから、許さないのかと思ってたから。
江ノ島くんは、笑みを湛えたまま、口を開く。
それを、彼女は期待の眼差しで見つめていた。
「じゃあさ______」
「______別れてよ。」
冷たく放たれた言葉に、女の子は涙を流して教室を出て行った。
…この人、怖い。
私は早くも、江ノ島くんに浮気役を頼もうとしている事を後悔し始めた。
「で、付き合うんだっけ…Aちゃん?」
…断っちゃ、駄目かな…?
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何卒 - 祐希と付き合いたいわ…。 (2020年1月6日 20時) (レス) id: 58baba6999 (このIDを非表示/違反報告)
フラン(プロフ) - 祐希君イケメン過ぎ……もう付き合えよ (2019年1月1日 23時) (レス) id: 24d7937625 (このIDを非表示/違反報告)
ヴィア(プロフ) - 読みに来たのは2度目ですが、本当に、ゆーきくん…好きです…。 (2018年12月30日 11時) (レス) id: 43edf93385 (このIDを非表示/違反報告)
黎譁 - いい!凄くいい!何もかもがとってもいい! (2016年4月3日 1時) (レス) id: 885de11009 (このIDを非表示/違反報告)
メロン - 江ノ島くぅぅぅぅん!!。貴方イケメソすぎるよ!!。 (2016年2月13日 13時) (レス) id: c145b12640 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:甘夏蜜柑 | 作成日時:2015年5月4日 0時