浮気 33 ページ34
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「…あー、私って…ほんと涼太の事好きなんだなぁ。」
走って、走って、とにかく走って。
我に返って見てみれば、涼太との思い出しかない公園で。
無意識に、涼太との思い出しかない所で来てしまったことに、正直自分自身で呆れる。
止まない雨は、気持ち良い。
火照った頰と、私の涙を隠してくれるから。
泣いても、バレないし。
叫んでも、掻き消してくれる。
大嫌いな雨だけど、今だけは好きになれた。
「涼太なんて…嫌い。」
「大っ嫌い。」
自分にそうインプットさせる為に、本心とは真逆の事を呟き続ける。
上辺だけでも、嫌いだと言えるように練習しておかないといけない。
けれど、それも意味がないと言うように涙が溢れていく。
そんなの、ウソ。
好きだよ。
大好きだよ。
愛してるよ。
好きだって、思っても私はもう伝えられない。
浮気相手でも、本当の彼女でもなくなった私は、涼太に気持ちを伝えることは出来ない。
だから、反対の言葉で表現するんだ。
言えない気持ちを、伝えたくて。
「大っ嫌い…。」
また一筋、涙が伝った。
「俺は大好きッス!!」
「…涼太…?」
涙と雨で歪み、けぶる視界では誰だかわからない。
けれど、私にはわかってしまうんだ。
声を聞くだけで、涼太だって。
…なんで、来たの?
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何卒 - 祐希と付き合いたいわ…。 (2020年1月6日 20時) (レス) id: 58baba6999 (このIDを非表示/違反報告)
フラン(プロフ) - 祐希君イケメン過ぎ……もう付き合えよ (2019年1月1日 23時) (レス) id: 24d7937625 (このIDを非表示/違反報告)
ヴィア(プロフ) - 読みに来たのは2度目ですが、本当に、ゆーきくん…好きです…。 (2018年12月30日 11時) (レス) id: 43edf93385 (このIDを非表示/違反報告)
黎譁 - いい!凄くいい!何もかもがとってもいい! (2016年4月3日 1時) (レス) id: 885de11009 (このIDを非表示/違反報告)
メロン - 江ノ島くぅぅぅぅん!!。貴方イケメソすぎるよ!!。 (2016年2月13日 13時) (レス) id: c145b12640 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:甘夏蜜柑 | 作成日時:2015年5月4日 0時