【黒バス】浮気心とうわの空。【黄瀬 涼太】 fin.

浮気 21 ページ22

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__________わかってた。


現実はそう上手くいかないんだって。







「祐希くん！？っこ、これは__________」







弁解を始めた彼女等の声を聞きながら、私は必死に涙を止めようとしていた。


私の前に立っている祐希くんは、きっと今もの凄い冷たい眼で彼女達を見ていることだろう。


私のせいで別れることになった彼女さんを見ていた時のように。







「…言い訳なんかいらねぇよ。」






まさに、鶴の一声。


彼女達は祐希くんの声にたちまち静まり返る。







「…二度とコイツに手ェ出すなよ。」


「なんで！？ソイツはリョータと付き合ってるのに、祐希くんとも付き合ってるんだよ！？」






私を叩いた子が、祐希くんの迫力に押されながらも必死に言い募る。


それに便乗するように、他の子達も口々に私を罵倒し始める。






「…てめーらみてぇな性格ブスと付き合うよか、浮気されてたほうがマシだっつーの。」


「ああ、性格ブスだけじゃなくて見た目もただのブスだったわ。」






…ひど…い、けど、ごもっとも。







彼女達は、皆顔を歪めて去っていく。


これで彼女達は学んだだろう。






祐希くんを、怒らせてはダメだと。







「…大丈夫？」


「うん、ありがと。」








祐希くんの恐ろしさに、涙は止まっていた。

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