【黒バス】浮気心とうわの空。【黄瀬 涼太】 fin.

浮気 20 ページ21

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「たまたまリョータに可愛がってもらってるからって、チョーシ乗ってんじゃねーよ！」






肩を強く押されて、尻餅をつく。


ここ数日雨は降っていなかったが、校舎裏の日の当たらない地面は湿っていた。






「…別に、調子なんて乗ってませんよ。」


「あ"？なんつった？」





…怖ッ


完全に女捨ててるでしょ。





「確かに、涼太とは付き合ってます。でも涼太だって__________」





__________冷たい。





最後まで言わせないように。


私の頭の上から大量の水が降ってきた。


ブラウスはもちろん、スカートまでもが全てびしょ濡れ。


水を大量に含んだ泥が跳ねて、制服を汚した。






「いい加減気づけよ！」


「リョータは優しいから冴えないアンタに気ぃ使ってくれてんだよ！」







「リョータはもうアンタの事なんて好きじゃないんだよ！」







いつもなら、何か言い返すことが出来たかもしれない。


でも、今の私にはそんな事をする気力は残っていなかった。




ポタリ、ポタリと溢れていく雫は、冷たいはずなのに暖かくて。


視界が、滲んで何も見えなかった。




…ああもう…助けてよ。


ねぇ__________









「何やってんの？」









__________涼太…。

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