浮気 11 ページ11
.
「A!」
いつも通りの朝。
いつも通り、涼太は朝練が終わった後に女の子を連れて近寄ってきた。
そして、いつも通りのセリフを吐き出す。
「俺、浮気して「Aー、おはよ。」…?」
いつも通り、じゃない今日。
祐樹くんがニコニコしながら、涼太の言葉に被せる。
ワザとに違いない。いや、絶対。
「おはよ、祐樹くん。」
「!?」
あまり浮かべない笑みを浮かべた。
そうしろと昨日祐樹くんに脅さ…いわれたから。
涼太は目を丸くして固まっている。
それもそうだろう。
…私、基本異性は苗字呼びだしね。
以前、涼太と付き合ってすぐに名前で俺以外を呼ぶなと頼まれた。
別に、そこまで仲の良かった人はいなかったので従順に頷いておいたが今はそう言ってもいられない。
大袈裟だが、命がかかっているのだ。
「A…?」
「あ、ゴメンね黄瀬クン。Aの事貰ってく〜。」
不自然なほどに笑みを浮かべた祐樹くんが私の手を掴む。
勢い良く引っ張られたのですんなりと立つことができた。
「じゃあね、涼太。」
ニッコリと笑って教室を出た。
祐樹のクラスに行くまで少しゆっくり歩いた。
「…来ないね。」
「…ぇ?」
祐樹くんの一言で、胸が痛んだ。
思わず軽く握った手を、胸の近くに当てる。
…痛、い…?
ツキリ、ツキリと痛む胸。
その意味を、私は理解できなかった_______
_______いや、したくなかっただけかもしれない。
642人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「黒子のバスケ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
何卒 - 祐希と付き合いたいわ…。 (2020年1月6日 20時) (レス) id: 58baba6999 (このIDを非表示/違反報告)
フラン(プロフ) - 祐希君イケメン過ぎ……もう付き合えよ (2019年1月1日 23時) (レス) id: 24d7937625 (このIDを非表示/違反報告)
ヴィア(プロフ) - 読みに来たのは2度目ですが、本当に、ゆーきくん…好きです…。 (2018年12月30日 11時) (レス) id: 43edf93385 (このIDを非表示/違反報告)
黎譁 - いい!凄くいい!何もかもがとってもいい! (2016年4月3日 1時) (レス) id: 885de11009 (このIDを非表示/違反報告)
メロン - 江ノ島くぅぅぅぅん!!。貴方イケメソすぎるよ!!。 (2016年2月13日 13時) (レス) id: c145b12640 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:甘夏蜜柑 | 作成日時:2015年5月4日 0時