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42流 ページ42





知りたいと…思ってるから?


こんなにも、汚いあたしを?

こんなにも、迷惑なあたしを?

こんなにも、



前を向けない…弱いあたしを?


仁「俺は知っとるぜよ」


「独りに震えとるAを。仲間に心底なりたいと思っとるAを。テニス部に入りたいと、思っとるAを。」


あたしが…入りたいと、思ってる…?


仁「それでも、まだ足りん。俺等はもっとお前さんの事を知りたいんじゃ」


貴「…いいんですか…?」


ゆるりと、張り詰めていた糸が緩んでいくような気がした

いや、むしろプツリと切られてしまうのかもしれない

…彼等の、手で


それは確かにあたしと私の間に有って、私と彼等の間に有った

でもその糸は、境界線は…断ち切られてしまいそうだ


それが、やはり怖い自分がいた

でも、それを望んでいる自分もいて…それがどちらの自分の想いだかわからない

あたしか、私か…


柳「『いいのか』じゃない。…それを望んだのは、俺たちだ」


視線をあげれば、不敵に笑う蓮二さん

他の方々も、笑みを浮かべていた


幸「…Aさんが何を思っているのかわからない。だから…知りたいんだ」


ジャ「一緒に頑張らねぇか?」


丸「もう、俺等は仲間だろぃ?」


ブン太があたしの頭を撫ぜ回す

その衝撃で、頰に生温い何かが伝った


柳生「私達の事を、怖いなんて言ってる暇はありませんよ」


真「テニス部を、一部員として頼むぞ」


切「合宿、一緒に行って夢李先輩脅かしましょ?」


悪戯っ子のようにニッと笑った切原くんに笑みを返した

相変わらず、頰に伝う涙は止まらなかったけど、嬉しかった


眩しすぎる光は、やっぱりあたしには強すぎる

それでも、優しくて…温かくて


…詩野さんのように、あたしを柔らかく導いてくれる


ああ、そうだ…

詩野さんは確かに、お姫様なんだ


だけど


彼等も、王子様なんだ

あたしを優しく照らして、安堵を与えてくれる


貴方達なら_______









_______流されていないあたしでも…









受け入れて、くれる?




私ではなくて…あたしを_____

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ひな - 凄く面白いです!読んでくうちに感動して涙が出ました! (2019年3月5日 2時) (レス) id: b401e87431 (このIDを非表示/違反報告)
ばろろん - 仁王希望で! (2015年3月30日 18時) (レス) id: 2ad4b6f1e3 (このIDを非表示/違反報告)
蘭希 - 財前オチがいいです! (2015年3月28日 19時) (レス) id: 09f1b7a4a3 (このIDを非表示/違反報告)
みかりん♪ - 柳さんがいいです! (2015年3月28日 10時) (レス) id: ef8895fc8b (このIDを非表示/違反報告)
ゴマミソ - 柳くんでお願いします! (2015年3月27日 9時) (携帯から) (レス) id: 499e9b52c7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:甘夏蜜柑 | 作成日時:2015年2月15日 13時

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