恋。２

リトルメンヘラ少女 ページ8

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「んじゃそろぼち行くわ」



「うん、玄関まで私も行くっ」








別にリビングのここまででいいのに笑、って
鼻で笑う彼のあとについて玄関へ









今は朝の5時。

全国ツアー真っ最中の宏くんはこんな早い時間から
地方に前乗りしなきゃいけない




朝早い時間に一緒に起きて見送って、
ツアー中の週末はほぼいない。





でもこれも何年も宏くんのそばにいる私にとっては
もう慣れたこと。









「今週は名古屋だっけ？」



「おう、千賀の地元よ」






靴をゆっくり履きながらそう答える彼






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「……いつもごめんな」




「ん？なに？どうしたの？」




「お前っていつもツアーんとき
こうやって朝早く起きて見送りしてくれるじゃん？
寂しい思いさせてんなーって思ってるわけよ俺も」



「でもそんなの今に始まったことじゃないし…」



「…そうだよな」






いつもならすんなり出ていく宏くんは、
今日はキャリーケースに手を添えたまま
中々私に背中を向けない

どうしちゃったの？宏くん








私だってほんとは寂しいし週末くらいゆっくりしたいし
お出かけだって行きたい









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「……私のことすき？」







「……え？」






色んなことを頭で考えてたら咄嗟にこんなこと聞いてた





「…最近二人の時間なかったし
こんなこと聞いてくるからふと気になっちゃった」



誤魔化してはみたけど、
今言ったことは事実だしね。

たまにはこういうのも悪くないよね？
どうせ宏くん きも、で終わるもん笑









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「…すきだよ」






「えっ」



「え？」



「あっ…ありがとうっ…///」



「自分から聞いといて何照れてんの？笑」



「宏くんいつもド直球に言わないじゃん…！」



「まぁなー」








そう言ってふふ...って笑った宏くん

聞いたこっちが火照ってどうすんのっ...！///









「ていうかごめんね？
こんなメンヘラ女みたいなことしてっ...

──── ぎゅっ









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「宏くっ…」




「たまにはいいんじゃん？」




「っ…え？」





抱きしめられてた体をゆっくり離して
目の前にある宏くんの顔を見上げた







「こういう女嫌いなのに？」




「毎日とかならキツいけど、お前は別枠」




「っ...///」




「これ以上好きにさせんじゃねーよばーか」









「じゃ、いってきます」



頭ぽんてされて出ていった彼にまた堕ちました


fin

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