#020 ↓三ツ矢C入り ページ21
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三ツ矢C入りはしたものの、勿論塾であるため、自己紹介の時間などは無い。だけど、上杉くんは私を見て、気が付いた様で。
「!!」
「あ、…上杉くんだっけ?三ツ矢Cだって言ってたもんね」
よろしくー、と軽めの挨拶を済まして、空いていた席に座る。
濃いめの2Bの鉛筆を取り出して、近所の本屋で適当に選んだ、数学…じゃないか、算数の問題集を解く。
その様子を、上杉くんがジッと見ていた。
隣にいた黒木くんは、「へえ」と一言、上杉くんを見ている様だ。
「何、知り合い?」
「……ま、な」
「へー、お前にもいたんだ、女の子の友達」
……こんな会話だけでも、私にとっては素晴らしい光景だ。あ、やっぱりこの二人、仲良かったのね。なんて思う。
「女の子のコト、毛嫌いしてるのかなってさ」
「別に。…俺が嫌いなのは、いちいちうっせーヤツだよ」
「……そう」
含みのある言い方の黒木くん。
さっすが、こういうところからもう、ミステリアスっていうか大人な感じっていうか……滲み出てるんだよなぁ。
何なんだろう。
日常的なこの感じですら、私が見てはいけないレベルの尊さを感じてしまうのは。マジで怖いよKZ!
「僕は小塚和彦だよ。君は?」
「立花彩です。…えーと、そちらは?」
「彩ちゃんね。俺は黒木貴和。好きに呼んでよ」
「じゃ、貴和くん。よろしくね」
貴和、か。
もう名前からしてイケメンみが凄いわ。というかKZ全員そうだよね。砂原くん、七鬼くん含め。
「…ね、この際だし、上杉くんのことも、下の名前で呼んでいいかな」
「……は」
「あ、嫌だったならゴメンね」
「別にそうは言ってねーけど……そういうのって、許可取るもんなの」
いや、だっておこがましいじゃん。
とかいう言葉は飲み込む。まぁまだ、小3だもんね。低学年なんて、こんなもんか……
「じゃあ、和典くん、よろしくねー」
「……ああ」
今日の、この数分で。
いろんな意味で、一歩どころか二歩、三歩、進展してしまったかもしれない。
心の片隅で、そんな事を思うのだった。
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羽月 リオン(プロフ) - きららさん» ホントですか!ありがとうございます!!私のノリが嫌いじゃないとは……ある意味小説を褒められるよりも嬉しいかもですね(笑) (2018年4月5日 8時) (
レス) id: 4e2a259151 (このIDを非表示/違反報告)
きらら(プロフ) - おもしろいです！そしてなにより作者さんのノリが嫌いじゃない…っ！！ (2018年3月29日 21時) (レス) id: 482c54d942 (このIDを非表示/違反報告)
羽月 リオン(プロフ) - 眠い少女さん» 合作ですか! おお…私そういう経験はなくて不慣れなのですが、そんなヤツで良ければ…( 是非お願いします。 (2018年3月23日 21時) (レス) id: 4e2a259151 (このIDを非表示/違反報告)
眠い少女 - 羽月 リオンさん» リオンさん！僕と合作しませんか？ (2018年3月23日 20時) (レス) id: 5372210ae9 (このIDを非表示/違反報告)
羽月 リオン(プロフ) - 星宮のあさん» コメントありがとうございます！更新頑張らせていただいます♪謝る必要ないですよ、語彙力なんて私の方が無いですから！(おい (2018年3月17日 19時) (レス) id: 4e2a259151 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羽月リオン | 作成日時：2018年1月20日 22時
