今でも大好きだよ

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皆が皆、


私を避けてたのにあゆなと優だけは傍に居てくれた


だからこそ苗字を変えて二人を守りたかったのに


A「あんたのせいで……あんたのせいで……！」


大切な人を、手放すことになったの……！


龍二「俺が何だ」


A「っ…あんたの妹じゃなかったらどれだけ毎日が楽しかったことか


お兄ちゃんなんていらなかった


バイクで事故ﾀﾋしてﾀﾋねば良かったのに！！！」


涙を堪え、拳を作って言うと


バッグを持って走って家に帰った


＊次の日＊


Einで何かが出回ってる時、


私は一人ベランダの手すりでおでこを優しくだけどガンガンぶつけていた


あゆな「今度はどうしたの」


A「どうもしてない」


ぶつけたままぶっきらぼうに言うと


ベランダの手すりに腕を乗せたあゆなが小さな溜息をついた


あゆな「昔っからそうでしょ？


何か悩んでたり思い詰めたりしてるとAそうやって頭ぶつけてる」


ピタッと頭が止まると


またガンガンぶつけた


あゆな「どうしたの？」


A「…兄が戻ってきた」


あゆな「えっ！？」


A「…うん、ﾀﾋねばいいのにって言っちゃった」


あゆな「…」


A「お兄ちゃんなんていらなかったって、


お兄ちゃんさえいなければ優とは別れる事なかったのにって…」


あゆな「…そっかそっか…」


A「私は悪い事してないもん」


あゆな「でもお兄さんの心を傷つけたよね」


A「……」


あゆな「でもA、よく考えてみて？


昔からAが拉致られた時とか


Aの身に危険が迫ってると知って真っ先に助けてくれてたのは


私や桐谷君ではなくお兄さんでしょ？」


A「…」


あゆな「確かにお兄さんがいなかったらAは怖い思いをしなくて済んだかもしれない


でも何だかんだで一番心配してくれたのも


お母さんがいない時に寂しくないようにって傍に居てくれたのもお兄さんでしょ？」


A「…うん」


あゆな「お兄さんと仲直りしないとね」


A「頑張ってみる」


あゆな「よし…あ、そういえばA、読モの総選挙行く？


麻理子が出るんだって」


A「私はいいや、楽しんで来て」


あゆな「そっか…分かった」


A「結果は教えてよ」


あゆな「了解」


……頑張って仲直りしてみるか。

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