持病持ちの少女は○○団を出て行きました

家出１６ ページ19

はっきり言うよ。





アヤノのことは、ずっと好きだった。








もちろん今でも好きだ。









ただ、きになるんだよ、あいつ。









どこか危なっかしくて、目が離せなくて。







自分に向けられる笑顔に、アヤノの顔を重ねた。









似てるんだ、そうやって、どこか悲しそうに笑うところ。









サイテーだよな。









だから、あの日だって、アヤノが俺の近くから離れるような気がして








でも、引き止める勇気もなくて









あれ以来、ずっと後悔してる。









Aがいなくなってから静かだ









そうだよな








俺たち、お前が部屋にいるときはずっとお前のことを話してた。









どうやって追い出すか。









どうやってここに留めておくか。









裏切り者を、排除するために。





お前に、罰を与えるために。









静かだよ、本当に。

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