始まりの朝 ページ3
「姫様。お食事の用意ができました」
「ありがとう。すぐ行きます」
執事に呼ばれ急いで食堂へ向かう。
いつもならこんなに急ぐ事はないのだが
昨日の晩、お父様から
「明日の朝、話したいことがある」
と言われていたのでいつもより早く食堂へ行かなければ…
お父様の言うことは絶対だから…
「A、おはよう」
「おはようございます。お父様」
食堂につくとすぐにお父様がいらっしゃった。
しかしいつもの様なキリッとした顔ではなく
少し眠そうな顔をしている
周りを見ればお母様もお兄様も同じだ。
(なにかあったのかしら…)
“桜蘭王国”
500年続くこの国は自然豊かな場所で
四季折々、色々な花が楽しめる。
また食べ物も豊富で長い歴史の中で飢饉などは起きた事がない。
城から見える街並みは歴代の国王達が作り上げたもの。
麗しい街並みはこの国の豊かさを表している…
綺麗で豊かな国だ…
そしてこの国を治めているのが私達 神宮寺家だ
国を治める立場から反逆者から命を狙われることも、隣国から攻められる事も少なくない
「A、話したい事とはな…」
私が考え事をしているとお父様が私に話しかけてきた。慌てて姿勢を正し、お父様の方を向き話を聞く。
「お前には銀魂王国に嫁いでもらう」
「銀魂…王国?」
「あぁ、実は先日銀魂王国の高杉晋助王子がAに結婚を申し込んできた。恐らく長きに渡る敵対関係に終止符を打つ為だろう」
「陛下やはり… 銀魂王国との結婚は…」
「お前は黙っていろ」
お母様が話そうとするとお父様はそれを止め、話を続けた。
「今や桜蘭王国より銀魂王国の方が力が強い。それに銀魂王国と親交のある春雨王国…。
正直、今の状態ではいつかこの国は滅んでしまう。そこで高杉王子とAが結婚し、関係を改善する事ができたらこの国も安泰だろう」
敵対関係にある国…銀魂王国に嫁ぐ…
それは銀魂王国の人質になる事と一緒だ
普通の戦略結婚よりタチが悪い…
そんな事私でもわかっている。
私の隣では不安そうな顔をしているお母様
お兄様は申し訳なさそうな顔をしている
「いいな。A」
「……はい、お父様。私銀魂王国に嫁ぎます」
この日から私の運命は変わった
92人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
梍鵺(プロフ) - 桂さんのことをズラでは無くヅラと呼んでいる筈です。間違っていたらすみません。 (2019年10月11日 23時) (レス) id: 8589870327 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいり(プロフ) - KAGUYAさん» ありがとうございます!更新頑張っていきます! (2017年5月29日 21時) (レス) id: 362e68c016 (このIDを非表示/違反報告)
KAGUYA - この小説本当に大好きなんです!!高杉さんがイケメンです!!更新頑張って下さい!! (2017年5月29日 21時) (レス) id: dab75e8136 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいり(プロフ) - ななさん» ☆ありがとうございます!更新頑張りますので応援よろしくお願いします! (2017年5月27日 20時) (レス) id: 362e68c016 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - この小説大好きです!面白くて読んだあとつい☆連打してしまいました(笑)更新頑張ってください! (2017年5月27日 17時) (レス) id: 280c375423 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆいり | 作成日時:2017年5月26日 12時