My life is for you… (ページ20)

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P.11 過去と記憶ページ20

｢……｣

『おかえりなさいませ。ご無事で何よりです』

｢……｣

『…主様？どうされました』

｢…！…悪い、ちょっと考え事だ｣

『大丈夫ですか？顔色が…』

｢……なぁ、A…｣

『はい？』

｢…なんでもねぇ。ちょっと疲れたから寝てくるわ｣

『え、だ、大丈夫ですか？』ｽｯ…

｢っぅ！？｣ﾊﾞｼｯ!

『ぇ…』

｢っ…わりぃ…伝染したら悪い…今日はもう上がれ、いいな｣

バタン

『……』

今…叩かれた…

冗談でやられたことがあったけど

今は明らかに…

『……』ﾎﾟﾛｯ

『あ…れ？』

なんで…なんで泣いてるんだろ…

胸が痛い…苦しい…苦しい

拒絶された。否定された。叩かれた

痛い…痛い…痛い！！

『あっ…ぁぁぁっ！！』

'__おいで'

'なんでいうことが聞けないんだ！！'

'お前の様なやつ'

"生まれて来なければよかったのに！"

『ぁ…ぁ………』ﾌﾗｯ

どさっ

｢……馬鹿な子だね。お前も…ジョーも｣

♪.:*:'゜☆.:*:'゜♪.:*:'゜☆.:*:・'゜♪.:*:・'゜☆.:*:・'゜♪.:*:

｢やっちまった…｣

思わず伸ばしてきたあいつの手を払い除けてしまった…

｢……あの手が…｣

人間だった手なんて…

｢信じたくねぇよ…｣

気づいたらそばに居た

気づいたら世話をしてた

泣き虫で寂しがり屋で

少し離れただけで俺を探して大泣きして

｢(そういや…小さい頃よく言ってたな……)｣

'何でもするから捨てないで！！！'

…人間だった頃

あいつに一体何があったんだ

なんで俺は人間を拾ったんだ？

なんで人間だったやつを世話したんだ

なんで…なんでだ…

考えれば考えるほど海の底に沈んでいく

何も見えない真っ暗な世界

人間と俺たちは分かり合えない

人間と俺たちは共に暮らせない

人間と俺たちは……

｢敵…同士っぅ！！｣

がしゃぁぁん！！

どうしたらいいんだよ！！

支えてやりたいのに人間のそばにいられるわけがない

人間と結ばれるはずもない！

そもそも…人間を陥れる俺たちが……

あいつを幸せにしてやれるわけがないじゃないか！！！

｢っぅ……ちくしょう…｣

｢随分荒れてるな｣｢当たり前だろうな｣

｢！！てめぇらには関係ねぇだろ…｣

｢大ありだ。｣｢お前のせいでAが大変なことになったからな｣

｢！？どういう事だ！！｣

｢知りたいか？｣｢拒絶したくせに｣

｢っ…｣

｢アースラ様がお呼びだ｣｢知りたきゃ行け｣

｢｢これはお前次第だ｣｣