治らないなんて希望を捨てないで【小説】

ルビー【騎梨音】 ページ44

目を開けると、
そこは、知らない部屋だった。

知らない人3人と、つき。

え？つき？


「うわあああ！！」

「い、いきなりどうしたんですか！？」
知らない人その1、茶髪の男の人。

「目覚めていたの？」
知らない人その2、変わった目の女の人。

「おー、ゲームだったら魔道具屋やってそうな人だなー」
知らない人その3、とても活発そうな女性の人。

「きりっ！！」
そして、何故かつき。


きりはつきの部屋にたどり着いていない。
確か、女の子にぶつかって……
そこまでしか分からない。
芳香病の子だと思う。

「えーーっと……」
「あ！大里・T・雅樹です」
「フェリシア・ローズよ」
「アイリスだよー」

3人の名前が分かったところで、つきがいる理由を聞く。
すると、

「きりに会いに来ただけ。以上」
ということは……

「やっぱり覚えてる！！」
「ルビーチョコの奇跡だ」
「ま、必然なんだけどね！？」

「「「「ん？」」」」
事情を知らない4人に、病とルビーチョコの関係を話す。

「あー、そういう感じですか」
メモる雅樹さん。
「チョコ食べたいわ」
食欲旺盛なフェリシアさん。
「なんか感動！！」
走り出すアイリスさん。
賑やかだ。

そして。
「ルビーチョコじゃなくてもよ……くないからな！！」
病が治っておらず、平常運転のつき。


でも……
「奇跡だよ。つきが産まれられたから。」
「え？」
「つきは、元々10月に産まれる予定だった。でも、7月に産まれることになった」
「初耳」
「つき。7月の誕生石知ってる？」
「知らねーよ」

それは……






ルビー

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