出会いの図書館は知っている

story 15 ページ21

浬side

秀明に着き俺は席に着いた

マジでついてねぇ
俺が不機嫌そうにしていると
前の席のダチが話しかけてきた

“どうした？”

“別になんでもねえ”

“なんでもないって顔してねえぞ？”

“いいって言ってんだろ”

“あっそ、夜練あるからそれまでに機嫌直せよ”

俺の一番の親友
健にさえ言えなかった

はあ...
夜練までって
直せねえよ

俺はそう思って授業を受け終え
着替えを済ませてからグラウンドに向かった

練習はずっと上の空で何も手につきゃしねえ

それもあってか俺は若武先輩たちに呼び出された

“おい、なんだ！？あの態度は！”

“すみませんでした！”

それを不審に思った黒木先輩が言った

“なんかあんだろ？”
“恋の悩みとか...？”

さすが、鋭い
俺は全部先輩たちにぶちまけてしまった

“好きな子が翼先輩と抱き合ってた...？”

“はい..”

“浬の好きな人って立花彩..？”


“え..？知ってるんですか？”

何故だか先輩たちはなんとなく不機嫌そうな顔をして言った

“悪いけど、応援はできない”

え..？
もしかして

“それと立花と美門は付き合ってないぜ”

“あの、もしかして先輩方も彩のこと...”


“そのもしかして”

いや、嘘だろ？
どんなけライバルいんだよ

“負けません”

“望むところだ”
俺は男として先輩に立ち向かう
うじうじしてたらダメだって気づいた

“でも美門め..！アーヤに抱きつくなど絶対許さん！”

“事情を聞く必要があるな”

こえー
何か黒いものが見えるぞ

“とにかく練習はきちんと。以上だ！”

俺は先輩たちに追い出されたので
まっすぐ家に帰った

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