変わっている ２６４ ページ27
noside
Aは保健室に来ていた
先生に会うために
久しぶりに会った先生はAを見るとおばけでも見たかのように持っていた書類を全部床にぶちまけた
それからAを椅子に座らせた
「本当に弓井崎か？」
『そうだけど』
「そうか、お前学校来てたんだな。よかった」
『良かったってどういう事？』
「留年するってこと。ってことだから授業受けろよ〜？」
『授業って言ったって、もう半年もないんでしょう？そんな短い時間で学ぶことなんて本当にあるの？』
「学生のうちは勉強しときなさいな。大人になったら知ってることが当たり前になるんだからさ」
他愛もない話、教師と生徒の何気ない会話
そんな時間が不思議に感じた
なんだかとても、普通で
『忘れるべきなのかな、昔のことは』
「あ〜どうだろうな」
『適当だね。佐賀美先生は』
「うお、お前が俺の名前呼ぶのちょっと驚き通り越してちょっと怖いわ」
『それ本人の前で言う〜？』
「まぁ、話戻すけど。無理に忘れる必要なんて無い、ていうか忘れようと思って忘れられるもんじゃないだろ」
『なんだか、先生みたいな事言ってる』
「先生だからな〜」
『昔の事に囚われているって、なんか時代に着いていけてない老人みたい。でも、ずっと囚われてたの。もう一度やったらきっと上手くいくと思うの。だから』
「弓井崎」
『っ！？』
「今というのは三秒しかないらしいぞ」
『・・・は？』
「三秒前はもう過去になるって何かで見たぞ」
『・・・だから？』
「その出来事は、今の三秒よりも大事なことなのか？」
『大事に、決まってんでしょ！！』
「今が過ぎるのが早いぞ。すべてのことがあっという間に過去になる、過去を繰り返す必要なんてないんじゃないか？」
『わたしが、したいことなの』
「青春は一瞬だぞ〜、俺も過去の人間になったから良く分かる。やり直したいと思ってももう出来ないんだよ」
『青春の全部を使っても、良いと思ったの』
「そんな訳あるかよ」
『ある、と思うの』
「うん？」
さっきまで饒舌だったAが、言葉に詰まった
『本当は、良く分かんないの。全部本心だけど、そうやって凄く聞かれたら、わかんないかも』
「まぁ、お前はまだ子供だから。短い間で抗い続けろ〜、お前の中での最高の三秒を見つけてみろよ」
『適当だね。佐賀美先生は』
「適当くらいがちょうどいいんだって」
『まぁいいや。適当に授業出てみるよ。ありがと』
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味玉(プロフ) - とても今更ながら拝読させていただきました！とても続きが気になります、続きはもうお書きにならないのですか？ (2月3日 1時) (
レス) @page40 id: 1611762eaf (このIDを非表示/違反報告)
ほたる(プロフ) - 乙百女さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！ (2021年1月21日 0時) (レス) id: 316294f269 (このIDを非表示/違反報告)
乙百女 - 応援しています！！頑張ってください。 (2021年1月17日 16時) (レス) id: 8a8dc3fa13 (このIDを非表示/違反報告)
ほたる(プロフ) - コメントありがとうございます！返信が遅くなり申し訳ありません！オチはまだ未定なのですが、夢主のことを渉は大っ好きAmazing愛してる！というのだけは確かです！ (2020年11月2日 22時) (レス) id: 836cda0430 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - 前々から気づいていたけど渉オチなんですね!どきどきします。続編おめでとうございます。 (2020年10月17日 8時) (レス) id: 3bf211d9ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほたる x他1人 | 作成日時：2020年7月25日 2時
