66.寝言 ページ7
なずなside
貴「改めておかえり、ありがとう……に〜ちゃん。」
そう言って、おれにギュッと抱きついて顔をあげると、『ふふっ』と目を細めて笑う。
ど、どうしたんだ?A?、と動揺しながら声をかけても返事がなく、静かな寝息をたてていた。
なずな「…そうとう疲れてたんだな。」
『お疲れ様』と囁き、ゆっくり頭を撫でる
Aが『に〜ちゃん』と呼んで、抱きついてきたのは初めてだった。
『に〜ちゃん』って呼べっ!、と言っても『同い年なのによぶのは照れくさいし、無理!』と顔を真っ赤にして、断られていた。
それに、抱きつくのだってあんずや嵐ちんだけで、他の奴が抱きつくと顔を赤くして拒んでた…
ん…?顔を赤くして?
ということは…顔が赤くて熱だと思ってたのは全部恥ずかしがってたのか…
しらなかった…
貴「ん…」
なずな「あ、そうだ。今更ながらこの体制どうしよう、Aをベッドに寝かせないとな。」
Aを、抱っこしてそっと寝かせて『ふぅ』と息をつく。
ベッドの距離が近くて良かった、じゃないと運びきれなかった。
Aにタオルケットをかけて、ぽんぽんと優しく叩く
あ、目覚ましかけといた方がいいのか?
多分Aもうちょっと起きて、仕事終わらせるつもりだったろうから、とりあえず6時くらいにセットしとく。
前におれがあげた、うさぎの目覚まし時計を使ってくれてて良かった。
最後に頭をひと撫でし部屋を出るため立ち上がると、なにかぼそりとAが呟く。
起きてたのか…?いや、寝言か。起きてたら抱きついてこないで、また仕事つづけてるだろうからな。
聞いたら悪いな、と思いドアノブに手をかける
貴「…なずな、くん」
なずな「え…?」
おれの名前がいきなり呼ばれて、目を見開きふりかえる。
本当に起きてないか確認のため近くによれば、規則正しく寝息をたてて、ぐっすり眠ってる。
なずな「…あれ?」
しかし、目元が少し涙で濡れてる。
辛いことでもあったのか、辛い夢でも見てるのか…?
俺がなにかしてやれたら、いいのに…
そう思っても何も出来ない自分に少し腹が立つ
なずな「ごめんな…」
そう呟いて、涙を指ですくう。何も出来ないけど、側にいることは出来る。
だから…もう少し側にいよう
Aを苦しめる辛い悪夢が終わるまで
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れるり(プロフ) - 脳内パラレルワールドさん» はい!最近イベント本当に出来てなくて…テストもイベントも一緒に頑張りましょう! (2018年2月5日 19時) (レス) id: 062464fcfd (このIDを非表示/違反報告)
脳内パラレルワールド(プロフ) - わかります。テスト嫌ですね…(イベ出来んし、ネット使えないし…)お互い頑張りましょう! (2018年1月29日 22時) (レス) id: 51b674cbb9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:れるり | 作成日時:2018年1月3日 18時