橙に幼馴染がいるらしい【stpr】

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Side.J






しまった、Aとはぐれた…！


俺はAのLINEに事務所前にいると送る。

ここは分かりやすいから、合流しやすいと思う。

あとは、


な 『もしもしジェルくん、どしたの？』

　「ごめん、人混みに紛れてAとはぐれてもうた！
　ちょっと遅くなる！」

な 『えっ、大丈夫？探しに行く？』

　「一応事務所前で合流出来るようにLINEは送ったんよ。それで来んかったら探しに行く」

な 『わかった、今から下行くよ』

　「え」

な 『1人で探すより、みんなで探した方がいいでしょ？ね、みんな！』


なーくんがそう言うと、電話の向こうで 当たり前、任せて そう聞こえた。

ほんまええ奴らやな…、


　「…ありがとう」

な 『助け合いは大事でしょ！すぐ降りるから待ってて！』


そう言われて一方的に通話を切られた。

きょろきょろと辺りを見渡しながらLINEを開く。

Aに送ったメッセージに既読は付いていなかった。


　「A、どこ行ったん…っ…？」


人が行き交う中、Aは見つからない。

はぐれてしまった場所から事務所は遠くない、だからすぐに来れるはずなのに…。

もしかして、を考えてしまう。


な 「ジェルくん！」

　「なーくん、みんな…！」

莉 「早くAちゃん探そ！」

　「うん…っ、あ、すみません！」


俺は買ってきたものをビルの警備員に預け、誰もいなくてもいいように俺の連絡先を渡した。


　「もし、こういう女性がここに来たら待つように言ってもらっていいですか？
　あと、この電話番号に連絡をお願いしますっ！」

警 「了解致しました、女性のお名前は？」

　「市来Aです」

警 「市来さん…かしこまりました。」


俺たちは事務所周辺を回ることに。


さ 「すぐ連絡出来るようにスマホだけは気にかけとけ！」

こ 「わかった！…僕こっち探しに行く！」

る 「僕は莉犬と事務所の裏の方回ってきます！」

莉 「行ってくる！」


手分けして探しに行ってくれるメンバー。

俺の隣に来たなーくんは、俺の肩を叩く。


な 「…大丈夫だよ」

　「なーくん…っ…」

な 「ほら、行こ！迎えに行ってあげよう？」

　「…おんっ、」


すぐ見つけるから、A。

















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Side.I


　『ゃだ、やだ、はなせっ…！』

渡 「痛くしないから安心して…？」

　『たすけてっ、なおと…！』

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