橙に幼馴染がいるらしい【stpr】

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あぁ、電話がうざい。

嫌になったわたしは、非通知からかかってこないようにオフにした。


明日から仕事行けるのかな…。

おそらく、非通知も訪問も渡辺店長だ。

履歴書を見れば住所も電話番号も分かる。

その履歴書を管理しているのは店長しかいない。


　『…くそかよっ』


カジノエリアのようなところで1人ダーツをやるわたし。

ストレス発散のようにハウスダーツを投げる。


　『…あと10かぁ』


ブルだと越える。

だったら5のダブルでいいか

目掛けて投げれば、しっかり5点の外枠に刺さる。


　『っし。』

　「は、すごすぎん！？」

　『わわっ、』


突然後ろから抱き締められるような感覚がする。

ふわりときたのは朝も感じた匂い。


　『なおとっ、』

　「何や、Aダーツ上手いんやなぁ」

　『飲みでちょっとやってただけやで…？』


体を反対にすると向かい合わせになる。

そのままぎゅぅ、と抱きしめ合っていた。


る 「あのー…」

莉 「お姉さんダーツうまーい！」

　『あ、ありがとうございます…？』

な 「市来さん、ちょっといいですか？」

　『え？』


ななもりさんに連れて行かれるわたし。

直人は行ってらっしゃい、なんて手を振ってくる。

え、ええ？？

会議室に連れていかれると、中にはころんさんと咲斗、そして知らない女性がいた。

女性が立ち上がって会釈してくるので、釣られてわたしも会釈をする。


菊 「初めまして、すとぷりメンバーのサポートをしてます、菊地です。よろしくお願い致します」

　『ぇ、あ、市来Aです…』

な 「えっとね、単刀直入に言わせてもらいますね」

　『え、あ、はい…』


なに言われんの…？

怖いんやけど…


な 「市来さん、僕たちすとぷりの専属ヘアメイクになりませんか？」

　『せん、ぞく…へあめいく……？』


予想外すぎてよく分からん。

え？え？助けて直人。


な 「ジェルくんからいろいろ聞いてからのこのお話なんですが…」

　『はぁ…』

な 「市来さんの腕は確かです。
　莉犬くんやころちゃんを見て、菊地さんとどうかなって話をしてたんです。」


突然のことに理解ができない。

よく分からない。

え？専属ヘアメイク？？

…え？


な 「それに、今朝のことも聞いて、僕たちが守っていきたいと思ったんです。」

さ 「俺ら誰かがAに付いてる、だから安心出来ると思うんだよ」

な 「どう、でしょうか…？」


わたし、は…、

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