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『はぁっ…、ありがとうさとくん…』
「いーの。」
カルナが泣き止んでしばらくすると、インベントリのチャットが反応した。
『…何でさとくん、今日…』
「あー…、予定がいつもより早く終わったから、友達のキャリーするんよ。…カルナは?」
『私、は…っ…』
聞くと泣き出したカルナ。俺は慌ててカルナを抱き締める。
「あーあー!無理に話さなくていいから!…な?」
『ごめん、ごめんね…っ…』
こんな弱々しいカルナは初めて見た。
俺的には弱いところ見れて嬉しいけどな?
『さとくん、ごめんね!…友達いるんでしょ?行ってらっしゃい!』
そう言い出すカルナはいつものカルナで。
目を離すと危険な気がする、そう思った俺はカルナの手を取った。
「カルナも来いよ」
『え?』
「俺一人で5人の面倒は見れねぇからさ」
そう言ってさっきからうるせぇインベントリからチャットを開く。そのままチャットを送ってきてるやつをタップして 念話(テレパシーみたいなもん) を押すと、すぐにそいつは出た。
こ『ちょっとさとくん!まだ!!?こっちはもうみんな待ってるし、るぅくんもアバター作り終わったよ!!』
「あーうるせぇうるせぇ。今から行くよ、カルナも一緒にな」
こ『えっ、カルナさんも!?』
『まってさとくん!?』
カルナところんが何か叫んでるけど、んなもん知らね。
念話を強制終了させると、カルナが何か言いたげだった。
「ん?」
『ん?じゃないよ!いいの!?』
「いいよ。あいつらも悪いやつらじゃねぇし、このゲームをやる上でカルナのこと知って欲しいし」
『恥ずかしいけど…えと、じゃあお邪魔します…!』
カルナは立ち上がって俺の手を握ると、にっこり笑ってくれる。
その笑顔は俺の大好きな笑顔。
俺とカルナはギルドを出て待ち合わせ場所のカフェへと向かう。
ゲーム内のカフェは、いろんなプレイヤーとの交流をするための場所。ただの雑談はもちろん、クエストの勧誘やギルド勧誘も出来る施設。
こ「あっ、さとくん!」
「おー」
ころんの声で他のメンバーが揃って俺を見る…が、視線はそのままカルナの方へ。
「紹介すんね。俺がいるギルドのマスター、カルナ。このゲームでTOP3に入るくらいの実力者な」
な「えっ」
ジ「え?」
『言わなくていいし、そこにはもう入れないよ!?
えっと、はじめまして!カルナって言います、よろしくお願いします!』
カフェに悲鳴が響いた。
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unknown - 初コメ失礼します。「にっこり^^調査隊のテーマ」ですよね!いい曲だから私も好きです! (2022年5月23日 21時) (レス) id: 0556fb53c6 (このIDを非表示/違反報告)
菜月(プロフ) - マメさん» そうです!にっこり調査隊です!!! (2022年5月13日 10時) (レス) id: 8b5c3e2bd3 (このIDを非表示/違反報告)
マメ - 最初の文章、ニッコリ調査隊のテーマじゃないですか⁉️ (2022年5月5日 17時) (レス) id: 1683d31495 (このIDを非表示/違反報告)
マメ - 最初の文章、ニッコリ調査隊のテーマに似てますねww (2022年5月5日 17時) (レス) id: 1683d31495 (このIDを非表示/違反報告)
菜月(プロフ) - ネコ日和。さん» あああああありがとうございますぅぅううぅぅぅぅぅう!!!!そう言って頂けるのは本当に嬉しいです……!!!!!!!! (2022年4月30日 0時) (レス) id: 8b5c3e2bd3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:菜月 | 作成日時:2022年4月18日 14時