10: 揺れる ページ12
ーー ？サイド ーー
少女の笑みには既視感があった
あぁ、そうだ、
あれは、
『槇寿郎さま』
槇寿郎「…っ、」
あの笑みは、
��死��を悟っている者の顔だ
A「命は繋ぎゆくものです。だから、尊く、美しい」
『槇寿郎さま、繋いで下さいませ』
『命を、心を、想いを…』
『どうか、��次��へ』
槇寿郎「…瑠火、っ」
はっ、とした
一瞬だけ、少女の横顔が今は亡き��妻��と重なったのだ
妻は、瑠火は…凛とした女性だった
美しく、気高く、強い心を持っていた
その存在に何度助けられたことか
故に、その死に何度打ちのめされたことか
あの死から俺は、
…愛した者さえ守れない己の非力さを呪い
…鬼殺隊、炎柱としても感じていた力の限界を恨んだ
それが重なり、いつの日か心がぽっくり折れてしまった
生きることも、死ぬことも、意味がないように感じた
あぁ、そうだ
��意味��などない
力を求めても人には、限界があるもの
だから、己の限界を越えようとする努力など意味がなかった
あぁ、努力も、気力も、生死さえも意味などないものだとすれば…人は何故、存在しているのだろう
何故、妻は死んだのだろう
何故、俺だけ無意味に生き永らえているのだろう
ぐるぐると思考を巡らせても、結局答えは見つからず、より自棄になった俺はとうとう鬼殺隊から身を引いた
柱を辞めた後は、何も考えないようにした
泣くことも笑うことも忘れ、酒に溺れ、家に引きこもる毎日
そう、俺は…残された
だのに今日、辞めた筈の俺が
代理としての参加などもはや意味もなしとお館様に返事を返したが、何か考えがあるのか��元柱も必ず来るように��とだけ文を寄越された
そう…だから俺はお館様からの願いで仕方なくここにいるだけで
特別、何かあったとしても、何も思うまい、考えるまいと、と決めていた筈なのだ
それなのに、見知らぬ少女の言葉に何故俺はこんなにも動揺しているのだ
産屋敷「…！」
揺れる心情を落ち着かせようと、視線を横に向ければ、お館様と目があった
そして、意味ありげに微笑まれる
産屋敷「
槇寿郎「…っ！」
心情を見透かされたような笑みに、
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どんどこどん - 更新いつまでも待ってます！！！ (2020年8月7日 10時) (
レス) id: 8ee3db5ff1 (このIDを非表示/違反報告)
食パン - 更新待ってました！もう、ほんとにこの作品が大好きです！これからも応援してます！無理せず更新頑張ってください！！ (2019年12月28日 18時) (レス) id: 439ab59d20 (このIDを非表示/違反報告)
沖縄県産マンゴー(プロフ) - 名無しのこけしさん» 自分で見てびっくりしました！富岡義勇…別人やないかい！！って凄く突っ込みました！ご指摘ありがとうございました！！名前、本当に大事なので指摘はありがたいです！ (2019年12月25日 19時) (レス) id: 254ba8fe0f (このIDを非表示/違反報告)
沖縄県産マンゴー(プロフ) - 魔鬼さん» 初めて鬼滅の刃を見た方にも分かりやすいような名前表記、または呼びで書いてます！読者様全員が下の名前を知っているとも限らないので、そう表記させて頂いています！つまりは、読みやすいように変えてます！ (2019年12月25日 19時) (レス) id: 254ba8fe0f (このIDを非表示/違反報告)
沖縄県産マンゴー(プロフ) - れもねーどさん» 遅くなりました！錆兎は、氷柱の継子という立場でぶっ込んでいます！男なら！！水から氷の呼吸も使えるかな！？と勝手な思いで設定ぶっ込んでます！ (2019年12月25日 19時) (レス) id: 254ba8fe0f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：沖縄県産マンゴー
| 作成日時：2019年5月19日 2時
