18love ページ19
拓弥side
「お、起きてたのっ!?」
拓弥「ん。今起きた。」
俺が目を開けた瞬間
ビクッと身体を揺らしてあからさまに
驚いた顔をしているA。
なんか、そんな姿が妙に
笑えてきて、ついこんなことを口走ってた。
拓弥「てか、何?見惚れてたの?(笑)」
自分で言っておきながらも
地味に恥ずかしい言葉。
これで、違うって言われたら哀しいね(笑)
「…………んー、………そ。」
初めは当たり前だけど戸惑ってて
でも、多分ごまかす言葉が見つからなかったんだと思う。
恥ずかしげに俯いてから素っ気ない
相槌をしたA。
なぜか、身体がボッ…と熱くなった。
こっちも必死な照れ隠しをしようとして
また久しぶりにあいつにまで怖い顔、した。
しまいには泣かせて……。
女泣かせるとか最低だよな。
しかも、こいつだよ。
なんか、泣き止まないし放っておけなくて
あいつの暖かい身体を俺の腕に納めた。
拓弥「………ごめんな。」
そう呟きながら頭を撫でて……。
しばらくして泣き声が聞こえないから
顔を覗き込むと、
「…………スー…っ、………………」
泣き疲れたのか俺のシャツを
小さく握りしめたまま
すやすやと眠っていた。
初めてだ。
この時が、
初めてだ。
拓弥「…………可愛いな……。」
女を心から可愛いと思ったのは。
322人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:れんちゃむ | 作成日時:2017年8月27日 0時