44.気まずい ページ16
あんずside
＊
A先輩がスポーツドリンクを抱えて、調理室から遠のいてゆく背中を見つめてると、カタッと物音がする。
物音がした方を見れば、瀬名先輩が調理室のシンクの影から出てきて、A先輩の背中が角を曲がって見えなくなった廊下を静かに見る。
あんず「瀬名、先輩…？」
どこか切なそうな表情で、廊下を眺める瀬名先輩に話しかける。
本当になにがあったんだろう。聞いて良いのかな。
頭の中で『良い』『ダメ』と、脳内会議してると両腕で抱えていた、スポーツドリンクが2本ひょいっと取られる。
泉｢……ごめん、なんでもない。さ、はやく行くよ。｣
にっこりと全ての感情をかき消すかのような、完璧アイドルキラキラスマイルを私にむける。
あんず「え、あ、はい。」
いきなり、アイドルスマイルをむけられ、動揺した私は曖昧な返事をした。
＊
＿＿＿そんなことがあり、疑問に思ってなっちゃんに相談したところ、今にいたるんです。
相談しないほうが良かったのかな…？
なっちゃん、なんか少し機嫌が悪い。
どうしてだろう？
なっちゃんは、瀬名先輩が今の少し可笑しな状態になってるのを、知ってるらしい。
…もしかして！
きょ、今日はやけに、司君と凛月君がいなくなるの早いなぁ、と思ったらこの状況を避けるため、空気をよんだってこと？
わ、私も皆と同じようにさっさと帰れば良かった…
あんず「…私、帰った方が良い、ですか？」
おそるおそる２人に聞いてみると、
嵐「いいえ、帰らなくて大丈夫よ。」
泉「べつにぃ、どっちでも良いけど…」
即答する２人。だって２人だと、なんか気まずいよね。分かってる。
でも…
ううっ、どうしよう。やっぱり帰りたいよ…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 98人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
れるり(プロフ) - みゅーさん» 教えて頂きありがとうございます！更新があまりできていませんが、応援していただけてやる気がでてきました！更新頑張りますっ (2017年12月29日 22時) (
レス) id: 062464fcfd (このIDを非表示/違反報告)
みゅー(プロフ) - コメント失礼します！55話、「スケジュール張」ではなく「スケジュール帳」だと思います！とても面白くて毎回楽しく読ませていただいています。更新頑張ってください！ (2017年12月14日 20時) (レス) id: 1f8d5273a5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：れるり | 作成日時：2017年8月3日 15時
