アンズ ページ6
「薬草……？お嬢さんは医者をしてるのかい？」
『ひっ！』
興味深々の嬉々とした表情で王サマが詰め寄って来て、思わず悲鳴じみたものが出た。
「こら、シンがそんな顔するから怯えてるじゃないですか。」
「そうか〜？」
そんなとてつもなくどうでもいい言い合いをしてる二人から、僕はそ〜と後ずさる。
その瞬間、王サマがバッと振り向く。
「お嬢さん何処に？」
『へっ…⁉…うわぁっ⁉』
しまった！焦り過ぎて足元を見てなかった…！
ヤバッ！このままじゃ地面とこんにちはしてしまう！
受け身を取る時間が……！
僕はぎゅっと目を瞑って覚悟を決めた。
「あ！危ない！」
あれ？確かに僕は石につまづいた筈……
「ふぅ、セーフだったな」
「ホッ。良かった」
『へっ？』
凄く近い距離から声が聞こえて振り向くと、これまた近い距離に王サマの顔が……。
僕はどうやら王サマに抱き止められ、転ぶのを回避したようだ。
ムニッ
『ッ⁉』
気付くと胸の辺りと膝の裏に変な感触が……。
『あ、あの……手が……』
「手？」
「シ、シシシシン‼右手右手‼早く！」
右手……。と言って視線をずらした王サマ。
『……く。早く、離せーー！！！！』
王サマにアッパーカットを喰らわせ、
僕は急いで立ち上がり、家に走った。
『ふっ、グス、ひっく……ま、すた〜』
イヤだイヤだ。男の人に触られた……。気持ち悪いよ。早く、主の下に帰りたい……。
『ま、すた〜、ますた〜。主！義父さん！』
鳥肌の立つ腕を抱き締めながら走った。
「中々のアッパーカットでしたね」
「感心するな……つか足速いな……」
「元々貴方が仕事投げ出してなければこんな事にならなかったんですよ？さぁ帰って説教の続きです」
「えぇ〜〜」
バンッ
『ますた〜〜！！！！』
家に着いた瞬間主に抱き着いた。
「⁉どうしたシュネル、落ち着け。何だ。野郎に何かされたか？」
慌てながらにも頭を撫でる大きな手は、現役暗殺者とは思えない程優しい。
『ふっ、ふぇ、あ〜〜ん！！！！』
「ま、まぁ今日は休め。な？A」
たまにこうやってシュネルとしてではなく、1人として見てくれる。だから僕は主が、義父さんが大好き。
『わかっ、だ。もう寝るね。おやすみなさい。義父さん』
僕は自室に戻る。
『シンドバッド………絶対許さない』
助けなきゃ良かった。
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Sunijy(プロフ) - ユフィさん» ありがとうございます！上手なコメント返しが出来たか解りませんが…これからも頑張ります！ (2017年1月24日 19時) (
レス) id: b917364329 (このIDを非表示/違反報告)
ユフィ(プロフ) - Sunijyさん» 採用ありがとうございます！そしてアラジンくんコメントありがとう（笑）これからも更新頑張ってください(≧∇≦)/ (2017年1月24日 19時) (レス) id: fb1a49826a (このIDを非表示/違反報告)
Sunijy(プロフ) - ユフィさん» コメントありがとうございます！ラズベリーを採用させていただきます。そんな貴女にはアラジンからのメッセージ！アラ「コメントありがとう！ユフィさん物知りなんだね！これで作者も続きが書けるよ！」 (2017年1月23日 16時) (レス) id: b917364329 (このIDを非表示/違反報告)
ユフィ(プロフ) - こんにちは！Sunijyさん！果物の名前ですが、ラズベリーやオレンジとかはどうですか？ (2017年1月23日 16時) (レス) id: fb1a49826a (このIDを非表示/違反報告)
Sunijy(プロフ) - 月下さん» 採用はどんどんしていきますのでリク等もお願いします (2017年1月22日 21時) (レス) id: b917364329 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sunijy x他1人 | 作成日時：2016年12月21日 20時
