第百四話 麦御の午前 ページ30
朝、5時起床
「おっみゃ〜〜!おっぎゃ〜〜!」
『おはよう〜』
私の朝は自室の金魚草、ランちゃんの水やりから始まる。
『ふぅ、はぁ〜……』
目覚ましにコーヒーを一杯飲み身だしなみを整える。
「麦、おはようございます」
大体整えた後、部屋の扉を叩く音がする。
『おはよう鬼灯、今日も頑張ろう!』
扉を開けて挨拶を交わす。
すると視界が真っ暗になり、身体があったかいものに包まれる。
『眠くなったらどうしてくれる』
「お姫様抱っこしてあげますよ」
扉を開けたら抱き着かれた。どうやら最近の日課になりつつある。
『大王様おはようございます』
「おはようございます」
「あ、おふぁよう〜」
欠伸をしながら挨拶を返す大王様に鬼灯からの目覚ましが。
「さぁっ、気合いいれて働きますよ!午前中の裁判は10人です」
「やっぱり冬は多いなぁ〜」
『そうなんですか?』
「冬、特に新年は気が緩みがちで亡者が増えるんですよ」
『へぇ一体なんで?』
首を傾げる。すると彼は面倒くさそうな顔付きになった。
「餅……」
oh……
『確かにお餅が食べたい季節だけど……』
まぁ大体こんな会話を交わしてると、獄卒の方が亡者を連れて来る。
「下着泥棒など不届き旋盤!!!!お主は衆合地獄で………」
「イヤだ〜〜〜〜!!!!地獄はイヤだ〜〜〜〜!!!!」
地獄というワードを聞いた途端叫びを上げた亡者。
『自業自得ですよ?しっかり反省なさって下さい』
「うるっせぇ‼ちょっと美人だからって説教す……」
「黙りなさい」
「ブフォッ⁉」
『鬼灯……ちょっとやり過ぎじゃ……』
金棒に下敷きにされ、既に気を失った亡者を獄卒の方が運んで行った。
「私の麦がちょっとな訳ないでしょう?こんな絶世の美女はそうそういませんよ」
『煽てても何も出ないよ?』
「事実なので何もいらないです」
『〜〜……』
とまぁこんな調子で午前中の裁判が終わった。
13時 食道で昼休み。
『今日は〜……あ!久しぶりに唐揚げにしよ!』
麦、鬼灯「『いただきます』」
隣同士に座って私は唐揚げ、鬼灯は鯖の味噌煮を口に含む。
「…………」
2個ほど唐揚げを食べた時、ふと隣から視線を感じた。犯人は思った通り鬼灯だ。
『鬼灯、あ〜ん』
1つの唐揚げを箸で取りひょいっと鬼灯の口の前に出す。
「ありがとうございます。はい」
すると味噌煮が口の前に出された。
続く……
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作者名:sunijy x他1人 | 作成日時:2016年12月7日 18時