第九十九話 ページ25
記録課
〜〜〜〜
『葉鶏頭様〜お茶にしませんか?』
「すまん麦御さん!後58行程で終わるからそこに置い………またかあの野郎‼」
『どうしました?』
お茶菓子とお茶を乗せたお盆を葉鶏頭様の隣に置き、顔を覗くと、コメカミの血管がボコッとなっていらっしゃる。
ガガガガッ!と筆を進める手を止めスクッ!と立ち上がり、
「ちょっと技術課に行ってくる。麦御さんすまんお茶は今度貰う」
バタン……
閉じられた扉をぽかーんと眺める。
『(せっかくお茶入れたのに……)あれ?何か忘れて………あ!!!!』
ポンッと手を膝の上で叩く。
私の周囲にいた獄卒の方は集中のあまり全く気づいてなかった。普通この距離であ!!!!何て言われたら肩の1つや2つ揺れるものだろうに……
『良し、これで全部かな?皆さん、ちょっと法廷に行って来ます』
ペコッと頭を軽く下げると、皆さん一斉に行ってらっしゃい。と言ってくれる。
あ!は聞こえなかったのに、行って来ます。は聞こえるらしい。
でも凄く嬉しい。
地獄とは思えない程、此処は優しい場所で、とても居心地がいい。
清書した巻物類を抱えて歩き出した。
〜〜
法廷
〜〜
『ほーずきー!あれ?大王だけですか?』
私の身長を悠々と越えるデスクに座るニコニコとしているおっさゴホン、大王の隣にはいつもの彼の姿は見えない。
「鬼灯君は今技術課にいるよ、会いに行って来たら?」
『茶化さないで下さい。でも暇なので行きます。けして貴方に言われたからではありません、今日はまだ会ってないからとか思ってません』
「解った解った。行ってらっしゃい」
絶対解ってない大王の顔面スレスレにモーニングスターを投げた。
「解りました行ってらっしゃいませ」
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作者名:sunijy x他1人 | 作成日時:2016年12月7日 18時