第九十七話 密着補佐官? ページ23
麦御side
ある日、いつも通り記録課からの巻物の束を法廷に運んでいた途中……
『「小判 猫又社 週刊三途之川専属記者」記者が何でこんな所に?』
「いえね、鬼灯様の取材の許可を得に来たんですよ、あんた鬼灯様の居場所知ってる?」
二足歩行で帽子を被ったムチムチボディの猫に会った。
『私も今から向かうので、一緒に行きましょうか?』
ありがてぇ!と尻尾と耳を揺らす。
あ”〜〜……何か、何かに今撃ち抜かれた気がする。
『という事で連れて来たの』
「という事で、じゃないですよ。何で連れて来るんですか」
鬼灯の目の前にプラーんと小判さんを垂らすと、どうやら不機嫌な様子の彼。
『鬼灯犬派?』
「そういう事では……まぁいいです。で?記者が何の用事でこんな所に?貴方は報道部ではないでしょう?ゴシップ誌に会見することは1つもありませよ?」
因みに私はウサギ派である。
「イーエイエ!そんな堅苦しいもんじゃござんせん【閻魔大王補佐官!鬼灯様の1日密着取材‼】いいでしょう?やらせてくだせぇ〜〜」
「もう密着してますが……」
と、足に頬擦りする小判さんの喉を掻く鬼灯に、猫はお嫌いですか?と小判さんは続ける。
「いえ猫は好きですが、うち金魚いるから……」
「そんな 小学生が猫拾った時のよーな反応せんでくだせぇ」
………………金魚?
『あの金魚草達って鬼灯が飼育してたの⁉』
「可愛いでしょう?」
『私も飼おっかなぁ』
私の部屋茄子さんの絵が飾ってあるだけだから寂しいんだよなぁ。
「そんなに話題が欲しいなら奪衣婆の
「投げやりにも程がある提案せんでくだせぇよ。もはやホラーでしょ」
ところで、と私に目を向けた小判さん。
『どうしました?』
「あんたは何者でぃ?」
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作者名:sunijy x他1人 | 作成日時:2016年12月7日 18時