第九十話 ページ16
鬼灯side
昼休み
午後からの仕事に使えそうな資料を探していたのだが、
「…………………(怒」
櫟「うわぁ……
マジで幼児化しちゃったよ」
えぇ、私の身長は今110cmにも満たない所まで縮んでしまった。
目の前でほおけてる櫟さんによって。
「一体私に何したんですか」
「チビになっても迫力あるな〜。白澤さんに試作品もらったんだよ。『面白い事が起きるからあの一角鯨に振りかけてみな』って。そしたらあんたが縮ん…どぅうわっ！！？？」
どうやらその試作品はある一定の温度に触れると見えないようだ。だから私も気付かなかったようだ。
「あいつか……」
とりあえず櫟さんに頭突きを喰らわせ、懐中時計を見ると、後五分程で昼休みが終わる。
「さて、どうしますかね？」
腕を組んで頭を捻る。
『………あの〜〜』
「⁉」
後ろから来た麦の気配に気付かない程私は悩んでいたようだ。
『貴方櫟のお友達？』
あまりイジメてあげないで？と苦笑を見せる。
私が誰か解ってない？
「麦御いつの間に……で、これが俺のお友達だって？」
マジありえねぇ。と嫌そうに眉をひくつかせている。
「櫟さん、酷いじゃないですか……あんなに沢山遊んだのに、私は友人ではなかったのですね……」
「はっ⁉」
丁度いい。私を小さくしたおかえ……
オッギャ〜〜！！！！オッギャ〜〜！！！！オッ
ピッ
「チッ。いいところだったのに……何ですか？大王」
「あれ？鬼灯君声変わっ(「仕事ならもうすぐ戻るので頑張って下さい」えぇ？」
ツー、ツーとなる携帯を袖に入れ、櫟さんを睨む。
『えっ？貴方…鬼灯……？』
膝を曲げ指先を私に向け、疑いの眼差しを送る麦。
「たくっ……このガキのせいで小さくなってしまったんですよ。彼氏が解らないとはどういう……」
『………い』
「麦……？」
急に両手で顔を覆う。何があったのだろう？
『可愛い……鬼灯が可愛い…』
ね、抱っこしていい？とか嬉しそうにする。
「麦……キャラ変わってますよ」
『はっ…⁉危ない危ない…』
アウトです
『よいしょ、あ、結構軽い』
「な、何をしているんですか⁉」
『え？抱っこ』
「早く降ろしなさい！」
『えぇ、いいじゃない大王の所までは子供の足じゃちょっと辛いよ』
そのまま法廷まで私は麦の腕の中だった。
ちょっと暖かかった。とか思っていない。
多分……
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作者名：sunijy x他1人 | 作成日時：2016年12月7日 18時
