第四十五話 ゆめ ページ10
麦「ムッスー( ♯`ヘ´)」
鬼「機嫌直して下さいよ麦、これ食べたらしますから」
麦「ほんとに?」
鬼「はい」
麦「…解った約束だからね!」
頂きますと手を合わせ箸を進め始めた麦と私
海老フライを口にして目をパチクリさせている麦
鬼「美味しいですか?」
麦「うん!」
満面の笑みで返答してくれた。先程のあれは何処へやら、ご機嫌な様で良かった
実際には顔に出ているかわからないが、微笑ましく思いながら先程の記憶を思い出した
鬼「麦さっきはどんな夢を見たんですか?」
起きた時に残念そうにしていたので少し気になっていたものをそのまま打つけてみた
麦「すっごいいい夢だったんだよ!もうちょっと見てたかった」
せっかく機嫌直して貰ったのに自分で地雷を踏むとは…
鬼「どんないい夢だったんですか?」
それでも好奇心には勝てないものでつい口が動いた
麦「うんあのね〜さっき2人で行ってた地獄にね麦そっくりのお姉さんとほぉうきおにぃちゃんが一緒に並んでてね、シロちゃんとかクッキーちゃん達に囲まれててね、すっごい楽しそうだったんだよ!」
麦そっくりの女性…いつもの麦と私の夢……
鬼「それは、確かにいい夢でしたね、そのお姉さんと会いたいです」
麦「会えるよ!麦の勘は当たるんだから!」
今までの幼い笑みではなく、愛しそうに微笑む麦。一瞬…いつもの麦と重なって見えた。
目の前に本人がいるのに触れる事が出来ないもどかしい今の心情
ーーーー
食事が終わり、約束通り麦を抱っこして片手で携帯を開き電話をする
鬼「遅い時間にすみません、失礼かもしれませんが入浴は終わってしまいましたか?」
お香「いいえ、まだですよ、麦御様の入浴でしょう?そろそろ電話してくる頃かなぁと思って待ってました」
鬼「流石と言いますか何と言いますか…」
お香「伊達に何千年も幼馴染してませんよ、今閻魔様の所にいるのでそこで」
鬼「解りました。今連れて行きます」
ーーーー
麦「ビクッ」
お香「麦御様さっきぶり^ ^」
麦「ぁ…ぅはい」
急に敬語になった⁉
鬼「では、お香さんお願いします」
麦「おにぃちゃんどうしても駄目?(ウルウル」
鬼「流石にこればっかりは駄目なんですよ。男は女湯に入れないんです」
お香「大丈夫よ^ ^手繋いであげるから、行きましょう」
麦「…ぅん解った…おにぃちゃん行ってくる」
鬼「部屋で待ってますからね」
麦をなでて2人を見送った
何分後かにお香さんの腕の中で眠る麦が帰ってきた
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作者名:sunijy | 作成日時:2016年9月8日 22時