第四十三話 仮眠 ページ8
私は自分のベッドに麦をそっと降ろして布団をかけ、仕事をしに行こうと立ち上がりドアに向かうと、着物の下過ぎる所を引っ張られ危うく転びそうになった
慌てて視線を落とすと麦がベットから這いずり落ちた様なポーズで着物の裾をギリギリ掴んでいる
鬼「起こしてしまいましたね」
麦「やっ!」
鬼「麦?」
目をウルウルさせて手を離さない
ベッドから降りて脚に抱き付いてきた
麦「いっちゃやら!おにぃちゃんいて!」
いてあげたい気は山々ですが……仕事は大丈夫でしょk
麦「いっちゃらおにぃちゃんきらいになるんだから!」
鬼「何して遊びたいですか?」
仕事?んなもんとこの可愛い可愛い麦と比べたら地獄と天国位の差がありますよ←
麦「ん〜…何も思い付かなかった…」しょぼ〜ん
鬼「困りましたね〜」
これでは仕事も麦と遊ぶ事も出来n
prrr…prrr…prrr…
何やらピカピカ光る麦の懐
麦の携帯でしょう
麦「うん?何これ?」
不思議そうに携帯を開け見詰める麦から
失礼、と言い手渡して貰い画面を見ると
『葉鶏頭様』と言う文字が…
鬼「もしもし…」
葉「ん?麦御さん風邪でも引いたか?」
鬼「鬼灯です。今は訳あって麦の携帯を拝借してます」
葉「あぁそうなのか。麦御さんに現世の視察に行って欲しかったんだが…暫く忙しいみたいだな?」
麦はそう言えばまだ現世視察に行った事無かったですね。初めては一緒に行きたいですし…でも子供の麦と行くのも気がひける
鬼「4日後なら空いてる様ですが…急ぎの仕事ですか?」
葉「んあ急ぎではないから、麦御さんが暇そうな時に伝えてくれればいい」
鬼「解りました」
パタンと携帯を閉じ麦に帰そうと振り向くと床に座って寝てた
鬼「風邪をひいてしまいますよ」
と呟きベッドに運ぶ
鬼「おやすみなさい」
柔らかそうな頬にキスを落とし大王に「早退します」とメールし、重たくなる瞼をおろした
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作者名:sunijy | 作成日時:2016年9月8日 22時