《38》 ページ40
乱数「じゃ、行ってくるね」
『ん...頑張って』
乱数「もちのろんろん♪
絶対ボクたちが優勝しちゃうから☆」
『うん、行ってらっしゃい』
乱数「行ってきま〜す！」
兄は事務所に向かった。
事務所に他のメンバーを集めてから中王区に行くらしい。
中王区には前日入りし、取材などを受けなければいけない。
兄たちのバトル日は明日、決勝は明後日。
『どうか、にぃにたちが勝ちますように...』
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──────────
12時間後
？side
──────────
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？「...ここか」
部下「はい。
鍵を預かってます、使ってください」
？「あぁ」
部下の一人が、鍵を上司であろうブラッディレッドの髪色をした女性に渡す。
女性は鍵を鍵穴に刺し、ドアを開けた。
？「よし、入るぞ。アイツがいないとはいえ注意しろ」
部下「はい」
女性たちは中へとどんどん進む。
"何か"を探すように辺りを見回しながら。
部下「いない、ですね」
？「...どこにもか？」
部下「！...も、もう一周探して参ります」
部下は来た道を戻るようにして、最初から隈無く探し始めた。
偉そうな女性は何かを考えるように、一つの扉の前で腕を組んだ。
？「...おい、ここは見たか」
部下「い、いえ...私は後から探していただけなので...」
？「そうか」
部下に確認が取れると、女性は躊躇いもなくドアノブを掴んで扉を開けた。
中は静かで、真っ暗だ。
？「服が散乱してるな」
部下「流石にここには...」
？「しっ...なにか聞こえる」
女性の指示で静まる。
だが、何も聞こえては来ない。
部下たちは女の気の所為では無いかと思い始めた時、微かに小さな音が聞こえた。
『に...に...』
部下「！...声が」
？「行くぞ」
声の聞こえた場所へ足を進める。
すると、服の山の中からピンク色の髪をした子供を見つけた。
？「...見つけた」
部下「その子は...」
？「飴村乱数の妹、だそうだ」
部下「飴村乱数！？
無花果様、その子をどうするつもりで？」
無花果「中王区へ連れていく。
男たちが群れるこの場所は、Aにとってもよくはないからな」
Aは無花果の腕の中で、静かに寝息を立てた。
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はる猫Blood(プロフ) - 由美子さん» コメントありがとうございます！そう言って頂いて嬉しい限りです！ (2021年3月11日 16時) (
レス) id: 29336fe771 (このIDを非表示/違反報告)
由美子 - 可愛すぎて尊い！ 私もこの妹の立場にいたらどんなに幸せなんだろ (2021年3月11日 15時) (レス) id: 6fa9dce11e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はる猫Blood | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/RcKHYu2S7c1/
作成日時：2019年2月24日 17時
