検索窓
今日:29 hit、昨日:17 hit、合計:76,717 hit

《11》 ページ13

左馬刻「おい、そこ座れや」









私は言う通りに座る。


意外とフカフカなソファーだったため驚いた。


ここはさっき命令してきた男、碧棺左馬刻の事務所だ。


どうやらこの男はヤクザらしい。


口の悪さと態度からしても真実だろう。







あの後、眼鏡の人こと入間銃兎がこの事務所で保護することを提案し、ここへ私を連れてきた。



移動中に、車の中で軽く名前を聞かれたり、教えてくれた。









左馬刻「...おい」



『...?』



左馬刻「お前、乱数の身内か?」



『妹...です』



銃兎「やはりそうですか」









ああ、きっとこの髪と瞳の色で判別したんだろうね。


今更もう驚きもしない。








左馬刻「ンで?

1人でヨコハマに来たのか?」



『にぃにと一緒に...けど、変なことでちょっとした口喧嘩しちゃった...だから、走ってたら...』



銃兎「はぐれて迷子になった、と?」



『...で、でも!

にぃにお仕事があるって...!』









すると、左馬刻が携帯を取り出した。


兄に連絡を取っているのかもしれない。









『...にぃに...連絡しなくていい』



左馬刻「は?...何でだよ」



『会いたくない...』



左馬刻「(後で入れるか...)

...はぁ、わぁった。

連絡しねぇから安心しろ」









そういって携帯をしまってくれた。


ヤクザのくせに優しい人だ。









銃兎「...左馬刻、そういえば今日は理鶯が来る日だったな」



左馬刻「あぁ」



銃兎「...私の勘違いじゃなければ、確か..."何か"持ってくると」



左馬刻「...銃兎よォ、腹括るしかねぇだろ...?

Aも庇ってやりてぇけど...悪ィな」



『?』



銃兎「な、何事も経験ですよ」









"理鶯"って人の名前を出してから、2人とも顔色が悪い。


それに、声が震えている気がする。


どうしたというのだろうか。









舎弟「兄貴、毒島さんが...」









扉から入ってきて、左馬刻にいそいそと報告をする人。


左馬刻って偉い人なんだ。









銃兎「A、今日のことを含めずに答えてください。

兄の飴村乱数とは上手くやってますか?」



『?...うん、にぃにとすっごく仲良し!

たまに怖いけど、優しくて大好きなのっ』



銃兎「(怖い...?)

成程、それは可愛らしい答えだ」



?「邪魔するぞ」









銃兎の後ろからだった。


少し低い声と、うっすらといい匂いがした。

《12》→←《10》



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (59 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
172人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

はる猫Blood(プロフ) - 由美子さん» コメントありがとうございます!そう言って頂いて嬉しい限りです! (2021年3月11日 16時) (レス) id: 29336fe771 (このIDを非表示/違反報告)
由美子 - 可愛すぎて尊い! 私もこの妹の立場にいたらどんなに幸せなんだろ (2021年3月11日 15時) (レス) id: 6fa9dce11e (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:はる猫Blood | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/RcKHYu2S7c1/  
作成日時:2019年2月24日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。