推しと同じ事務所なんて聞いてない！【うらたぬき】 (ページ33)

今日:5 hit、昨日:0 hit、合計:123,170 hit

声優32 ページ33

.

「ふ〜、上がったよー」

お風呂から上がって着替えた後、Aが居る部屋へと向かうとAはじっとスマホを見ていた

「なにしてんだ？」

『えっ、あ、渉…上がったんですね！』

突然顔を赤くしてスマホを伏せるA

なんかやましいことでもあるのか……？

「あ、あぁ。上がったよ、それにしても何してたの？」

『なにって……えと…』

明らかに動揺している様子で。

何か隠してるんだろうな、と瞬時でわかった

「何隠してるの？」

『えっ！？いや……隠し事とかそんなんでは…』

「……なら言ってみて？気になるんだよなー」

『そ、そんな！言いたくないです！大好きな推しのうらたさんの写真をずっと眺めてカッコイイなぁ、なんて思いながら画面に向かってニヤついてたなんて口が裂けても言えませんっ！』

「……」

なんだ、こいつ、天然なのか？

今自分で全部言ったよ？自白したよ？

可愛すぎるんだけどってか、話の内容恥ずかしすぎるんだけど

なに？俺の写真を眺めて……画面に向かってニヤついてた…

『で、ですから！あまり深入りしないでくださ……あれ？』

やっと我に返ったのか口元を抑えて焦り出すA

「ほー？」

『も、もしかして……今、全部……？』

「うん、言ったね。ぜーんぶ」

『う、うわああっ……やだやだ恥ずかしい…！なんで私はいつも！』

「……ふ…っwはははww」

『えぇ……』

天然すぎるAの行動に思わず笑いがこみあげた

面白過ぎない？からかいがいがあるし、可愛いし

『笑わないでください……』

赤面して俯くA

「ははwごめんってーw…ふぅ」

深呼吸して息を整える

「Aって何かと天然だよなぁ」

『そ、そうなんですか……？恥ずかしい……』

「うん、そういうとこ割りと好きだよ」

『え』

あ、

つい言ってしまった

"好き"って言葉を言ってしまった

暫く黙りながら顔が真っ赤になるAがとても可愛かった

『……えぇ…ちょっと……渉……』

「ご、ごめん！今はそういうんじゃなくて！性格がね！？」

必死で誤魔化す俺

誤魔化しは効くと思う…多分

Aだから…

『で、ですよね！ごめんなさい！』

Aは焦りながら笑う

「あ、あー、もうすぐ1時だからさ、もう寝よう？」

『は、はい！そうですね！』

「そ、そのー…俺このソファで寝るしAはベッド使いな？」

『いや！私がソファで構いません！渉の家なんですし！ここは家主が！』

「んー、呼び捨てに敬語って好きじゃないかも」