負けないから【鹿野修哉】

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*Aside*


私はずっと、聞きたいことがあった。
私とカノさんはどんな関係だったのか。
仲間としてだったのかなんだったのか。
そして帰り際にいったんだ。

「かっ、鹿野さん！」

『ん？どうしたの？』

「１つ聞いてもいいですか..?」

『良いよ。なんでも聞いて』

「私と鹿野さんってどんな関係だったんですか...」

『んー。大事な仲間でもあり、家族でもあり..そして、大事な恋人かな』

「こっ、恋人ですか?!」

『覚えてないんだったねーそうだよー？僕と君は恋人だよ』

と笑う。私たち付き合ってたんだ..
それなのにわたしは忘れちゃって..
鹿野さんに申し訳ないことしちゃった..

「なんかごめんなさい..」

『大丈夫大丈夫。君が覚えてないのも仕方ないしね』

「あの..なんで自分の彼女が記憶がないのにそんなに明るくいられるんですか？」

『それはさ、いちいち、くよくよ考えてたって意味ないじゃん？だから明るく居るの。記憶がなくてもAが生きてるだけで僕は幸せだからさ。だからAも気にしないんでいいんだよ？』

「はっ、はい..!」

『じゃあ、アジトまで…』と、手を差し出してきた。その鹿野さんが差し出した手をぎゅっと握った。
そしてアジトまで話したりしながら手を繋いで帰った。
その時の鹿野さんの手は暖かくて温もりを感じた。

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