あまく、にがく、はげしく 。《 Snow Man 》

＊ ページ48

深澤side





今日の現場に向かうためにロケバスに乗り込むと、俺の隣は照だった。


照は…

…俺の、想ってるひとだから。


でもまぁ、この気持ちは明かさないつもり。

照を支えられれば、それでいい。



今日は曇りで、少し肌寒い。

逆にロケバスの中は温かくて、すぐ眠くなった。

あー、昨日夜更かししてゲームしてたんだわ。


せっかく照が隣なのに、…寝るのは勿体ない。



だから頑張って起きてたのに。



照に言いくるめられて、夢の中。

…たぶん、照は寝ないんだろうな。









.









「…っか、ふっか、」

「…ん、」



ん…？



「…ついたぁ、？」

「はは、おはよ。着いたよ」



着いちゃったか、

…はぁ。



「あ、寝癖ついちゃってんじゃん」



と言って照が俺の髪に触れる。



「…まじ、？」

「うん。後で直してもらいな」

「そーする…」



あーやばい。

頭が回んねぇ。


なんだっけ、なにしたらいいんだっけ。




…あ、てか、もしかして。




「…ひかるさぁ、肩貸してくれてた？」

「え？ あぁ、まぁ」

「ありがとね」



お礼を言っておいた。

多分寝ずにいてくれたと思うし、

お礼は言っておかないと。



「てか、…邪魔だったら起こしてくれても良かったんだよ？」

「いや…なんつーか、」



ん？



「…俺が好きでやってたっつーか」




…え。




「…だから、まぁ、気にすんな」




どういうこと？

なに、それは。

嬉しい。

え、好きだわ。

ほんとそういうところ。




「ありがとー、ひかるー」


そう言いながら照の腕を俺の首に回す。



「なぁにもう笑」

「あは」



ねぇ、すきだよ。

だいすき。







end.









===

いわふかさんの両片想いでございました。

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