Maybe＿＿＿＿fkab

08 -fk ページ8

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仕事の現場に着いたら、もう阿部ちゃんは来ていた。

阿部ちゃんとお揃い(と言っても彼は付けないが)のブレスレットを付けて来てみた。


さぁて、気付くかな？




佐「ふっかー！ 昨日ちゃんと阿部ちゃん送り届けたぁ！？」


「送り届けましたよ」


佐「ほーんとー？」


「なんで疑うんだよ！笑」


佐「寝込み襲ったりしてないだろうねぇ？」


「は、…」




寝込みを襲う？

馬鹿言うな。

…でも待って、キスしそうになった、とかそれはさすがにノーカンだよな？

未遂だし、未遂。




「…んなわけねぇだろ！」


佐「にゃはは！ なんだよ今の間！」


「うるせぇうるせぇ、」





佐「あーべちゃーん、ふっかが怪しぃー」




と言いながら阿部ちゃんの方に行った佐久間。

良かったよ、深堀りされなくて。

されたって言う気はさらさらねぇけど。


そんなことを思いつつ、一応佐久間と阿部ちゃんの会話に耳を傾ける。




「なぁに、怪しいって」


佐「阿部ちゃん、ふっかになにもされてないよね！？」


「？ されてないよ、え？ どゆこと？」


佐「なんか知らないけどふっかが怪しいの！」




なんかどうでも良くなったけど！ なんて言いながら阿部ちゃんに抱き着く佐久間。

どうでもよくなったんかい、と一応心の中でツッコミを入れる。




けど俺は、自分が阿部ちゃんにキスしようとした理由が分かんなくて苦手なのに思考を繰り広げた。



結局理由は分からないままだったけど。



もしかして、無意識？ 本能的ななにか？









…いや、どっちにしろやばくないか。それ。


無意識ってことは、抵抗ゼロだったってことだろ？


本能ってことは、…



本能的に阿部ちゃんにキスしたくなったってことじゃんか。







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