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プロローグ ページ1

みんなは幼い頃の記憶と言ったら何が思いつくだろうか。



家族で行った遊園地

海で日に焼けて、肌に染みるお風呂

運動会の一等賞




そんな楽しい思い出が浮かぶだろうか




私には何も無い

親の顔は勿論、自分が何処で生まれて何をして生きてきたのかもわからなかった


10歳までの記憶が無いんだ






親のかわりに育ててくれた人に聞いてもいつもふざけてはぐらかされる


ただ時々、夢に見ることがある





なぜか裸足で真冬の寒い中、身にまとっているのは薄汚れた病衣1枚だけで走る夢


綺麗に舗装された道路なんてとこじゃなく、砂利や石ころが落ちた獣道だったから足は血だらけ


それでも必死に走ってた



まるでナニカから逃げてるみたいだった






そんな中で一筋の光が見えて、そこに向かっていけば人影が見える


同い年くらいで、男の子だった


手を差し伸べてくれて

顔は、いつも霧がかっててわからない





『また一緒に遊ぼな!』




その子がそう言うと目が覚める
不思議な夢だ

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作者名:ペロリス | 作成日時:2017年7月6日 0時

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