関西のトップの初代総長【東リベ】 (ページ35)

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狐の面が三十二個ページ35

ネンショの前で待っていると髪が長くなった一虎が出てきた。

『....その様子を見ると元気そうやな。』

一「....ほんとに来たんだ。」

『約束したからな！あんたのケッチ、ちゃんとあるから取りに行くで！後ろ乗りや〜』

約束は約束。この2年間、ちゃんと会いに行ったし嫌って言われるほど世話焼いてやった。年上の仕事だな。←

一「別にいいよ。」

『乗んなかったらバイク返さんけど？』

一「.....乗る。」

一虎を後ろに乗せ、スーパーフォアを飛ばす。

『ちゃんと捕まりんさい。落ちるぞ。』

一「....は〜い。」

一虎は少し嫌そうな返事をしたがさっきよりもちゃんと捕まってくれた。よし、もう少し飛ばしてもいいか。

『....はい。あんたの家来たで。』

一「じゃあ約束も終わりだ。もう世話焼くんじゃねえぞ。」

『はぁ？何言うとるん？』

一「あんたがそう言ったじゃん。俺が出るまでしっかり世話焼くって。でも俺はもう出所した。だから終わりだ。」

あぁ....私の馬鹿ぁ....

『....まぁそうやな。あんたは更生したんやろ？それを信じてるから一人でやっていき。』

私はそう言って歩き出した。そしてバイクに跨った時に。

一「けど、ありがと。Aさん。」

そう言われた。

『ええよ。じゃあな。』

その言葉をしっかりと刻み私は走らせた。

『今日のご飯何にしよう....エマがパスタ食べたい言っとったなぁ....カルボナーラにしよか！』

一「悪いけど無理だ。俺はマイキーを殺す。」

近々嫌な事が起きることも知らずに。