それでも俺は君を愛してる (ページ5)

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第3話ページ5

【健人目線】

突然病室にやってきた菊池を見て、ポカンとするA。
まだ確信は持てないけれど、今このまま菊池とAを会わせてはいけないと思い俺は立ち上がり、こちらにやってくる菊池を止めた。

「A、ごめん。待ってて」

「うん？」

「ちょっ、…なんだよ！中島、退けよ！」

「いいから！ちょっと、外出よう」

「はぁ？！なんでだよ！」

若干苛立ちながら俺を見る菊池を無理矢理病室の外へと押し出し、病室のドアを閉める。

「………Aは無事なんだろ？話くらいさせてくれよ」

「…とりあえず、座って」

「………」

不服そうな顔をして俺を見る菊池。
ただ長年の付き合いだから、俺の様子を見て察した菊池は大人しく廊下に置かれる椅子に座る菊池。
俺も菊池の隣に座り、ふぅと一息つく。

「まず…、Aの姿を見たからわかったと思うけど、Aは無事。事故にあったのに、外傷もなくて奇跡だってお医者さんに言われたって」

「ならなんで」

「ここからは、まだ確信持って言えないんだけど……」

一部の記憶を失っているかもしれない。
そう、伝えたいけれど、思うように口が動かない。

「…なんだよ。……、中島」

「……A、もしかしたら……記憶喪失、かもしれない」

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