笑顔の花 ~sakata~ ページ8
「大丈夫？」
ついそう声を掛けてしもうた。
雨ん中傘も差さずに歩いているだけでも不思議なんに、その上泣いてると来たら無視するわけにもいけんくなった。
同じ制服やし、若干見覚えのある顔立ち。誰やっけなぁ。
「……坂田くん」
「あ、Aちゃん」
思い出した思い出した、そうだ隣のクラスのAちゃんだ。俺んこと知ってたんやびっくり。
俺は友達がかわええって話をしてたから何となく知っとった。
確か彼氏いるとか何とか言ってたな、とか思いながら傘を差してあげる。
「何で泣いてるん？」
「……なんもない」
「まぁ知らん奴に聞かれてもそう答えるよな、ごめんな」
「別に……」
「そんなずぶ濡れだと風邪引くで、家まで送ったるわ家どこ？」
あっちとでも言いたげに右方向に指を向けた。その道に二人とぼとぼと歩く。
何話したらいいやろ。
「彼氏に振られたんよね……」
「え？」
「うちの嫌いなとこぼろくそ言って去ってったんよ、なんとも最低やろ？でもうちは全部好きやったのになぁ……」
唐突に話始めたAちゃん。自嘲が含んだような笑い方に俺までもが悲しくなってくる。
……元気付けなきゃ。
「そんな奴見返してやろ、もっともっと優しくて格好いい男見付けて、これがうちの新しい彼氏や！って見せ付けてやりゃいいんよ」
「え……？」
「俺はまだAちゃんとは今日が初めましてやし何も知らんけど、きっとAちゃんには良いとこいっぱいある」
「そんなんわかんない奴別れて正解やと俺は思う、うちのこと振ったこと後悔させてやる！って勢いで次に進もうや」
「割りと周りには良い奴たっくさんおったりするよ」
「ぷっ……あははは！」
急に笑い出したAちゃん。
お腹抱えて涙流すほどに大笑いしてる。
「そんなおかしなこと言った？」
「あまりにも必死な顔して言うもんやから」
指で涙を拭いながらヒィヒィ声を上げて笑ってる。そんな笑い声につられて俺も笑ってしもうた。
「坂田くんのおかげで元気出たわ、ありがとう」
「いいんやで！笑ってくれて良かった！」
「確かに坂田くんの言う通り良い奴おるね！じゃあうちの家ここやからまたね〜」
ばいばーいって言いながら玄関へと走っていくAちゃん。
Aちゃんの笑顔に比例していくように、雨が止み空に太陽の光が射した。
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旱吏@��(プロフ) - あやのりさん» コメントありがとうございます！私自身大好きな方達なんです！まだまだ勉強不足で全然ご本人に近付けていないような気が致してなりませんが...。これからも宜しくお願いします！ (2019年10月22日 23時) (携帯から) (
レス) id: 44c32ecf85 (このIDを非表示/違反報告)
あやのり - 何このメンツ………最&高！！！！ (2019年10月22日 21時) (レス) id: cb1eae126a (このIDを非表示/違反報告)
я(プロフ) - ねあこめー雪花ーさん» ありがと、、嬉し泣きする (2019年8月14日 21時) (携帯から) (レス) id: 44c32ecf85 (このIDを非表示/違反報告)
ねあこめー雪花ー(プロフ) - よきよきのよき！(^-^)b語彙力すごい･･･！ (2019年8月14日 20時) (レス) id: 01516e7cc0 (このIDを非表示/違反報告)
я(プロフ) - ゆなさん» コメントありがとうございます。そう言って貰えると嬉しいです、凄く励みになります！ご指摘感謝します、これからも頑張ります故応援宜しくお願いします。 (2019年8月13日 0時) (携帯から) (レス) id: 44c32ecf85 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：я | 作成日時：2019年8月7日 17時
