「深淵覗けば何とやら」 ページ45
「へぇ〜……
なんか闇を覗いちゃった気分っスわ」
「黄瀬はもう覗く側じゃねーだろ。
何他人事みたいに言ってんの」
「なんでそんな怖い事言うんスか！」
黄瀬の泣き真似を拝むのは今日で二度目である。
顔面が忙しなさすぎる彼に、こないだSNSで回ってきた中国の変面の動画を思い出した。
「あのねぇ！だから私ら大人が守るって言ってんでしょ！安心しなさい！！」
「夏音さん……カッケーっス！頼もしいっス！」
「苦しゅうない。
……ま、だから気をつけなさいよ。何かあったらすぐ私か水瀬に言うこと！
今回は誘う時にヤバいやつの名前も出してるらしいんだから、特によ。絶対関わらないでね！」
夏音さんはそう強く言い切ると、またチーフの所に戻って行ってしまった。
……度々思う。
私は周りの大人に恵まれている。
「……“ヤバいやつ”？誰？」
「ヴォルデモート」
「何でそんなすぐわかるような嘘を……
いいじゃん、教えてよ。有名人？」
「怖い」とか言ってた割に興味津々にそう聞いてくるあたり、黄瀬は本当に肝が据わっている。
(神経が図太いとも言う)
「まぁ多分葦ヶ谷じゃねーの？」
「あしがや……」
「葦ヶ谷瑠偉。聞いた事ない？」
「……どんな字っスか？」
「ん〜」
「コレ」、とスマホに文字を打って黄瀬に見せる。
黄瀬は一瞬考え込んで、「あ」と間の抜けた声を挙げた。
「ちょっと前にDM送ってきた子がこの人と知り合いって言ってた気がする。
俳優かなんかだったと思うんスけど、悠斗さんがブロックしちゃったんスよね」
「うわ。水瀬さんに感謝しな」
「知らない間に守られてたって事っスか……
悠斗さんのこと好きになりそう」
「チョロすぎて引くんだけど」
「ただのおふざけじゃないっスか〜！俺そんな軽くないもん！」
そんな声を生返事で流せば、また文句が帰ってくる。
……確かに、黄瀬は見た目に反してそこまでチャラくも軽くもない。
でもチョロいのはマジ。
自覚が無いのが一番ヤバい。
「同い年くらい？」
「何が？」
「DM送ってきた人」
「ああ。
……まー多分？2個上とかじゃないっスかね」
「……なら別に、今回のは葦ヶ谷本人とは関係ないと思う。
勝手に名前使われてるだけじゃね」
とは言え、関わらない方が良いのは確かだけど。
「へぇ……
……で、結局何者なんスか？その人」
「＿＿逢深会直系葦ヶ谷組組長の孫息子。養子だけど」
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水団子(プロフ) - 歌柚さん» 話の展開を褒めて頂き光栄です、、！！！拙い文に亀更新で申しわけありませんが、楽しんで頂けると嬉しいです！コメントありがとうございました！ (2021年8月31日 3時) (
レス) id: 4f5e2162c5 (このIDを非表示/違反報告)
水団子(プロフ) - 光華さん» めちゃくちゃ嬉しいです、、恐ろしい程更新が遅いですが、最後までお付き合い頂ければ幸いです。コメントありがとうございました！ (2021年8月31日 3時) (レス) id: 4f5e2162c5 (このIDを非表示/違反報告)
歌柚 - コメント失礼します。ストーリや話の展開が面白くて楽しく見させてもらってます！ストーリ更新楽しみに待ってます！！ (2021年7月13日 21時) (レス) id: f33fb75788 (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - 好きです！更新応援してます！ (2021年5月16日 10時) (レス) id: a571740452 (このIDを非表示/違反報告)
水団子(プロフ) - よもぎお餅さん» 黒子くんのお家に行こうと尾行したら見失った、というエピソードが好きでそこから色々と捏造を重ねたらこんな黒子くんが出来上がりました(^-^)主人公らしからぬミステリアスさが魅力だと思っています！コメントありがとうございました！！ (2019年6月19日 20時) (レス) id: f26d4bb807 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水団子 | 作成日時：2016年9月16日 0時
