「はじめて会った日」 ページ6
その日は、なんとなーく学校来てて。
……とは言っても、授業出てねーし午前中に帰ったけど。
ファンデよれてたからなおそーと思って、女子トイレ入ったときだった。
個室からすげー音が聞こえて、なんか壁叩いたみたいな。そのあと女子の張り詰めた声がトイレに響いた。
そのとき一緒にいた花音が、「うわうるせ」と肩をあげた。
「目立ちすぎなんだよねあんた!!」
「ぶりっこしてんじゃねーよ」
……うーわ。
何これ少女漫画?
そんなことあるんだ、って聞き流した。
……いや、普段なら聞き流すとこなんだど。
その日の朝、校長に会ったからちょっとイラついてて。
ってか普通に、男子とか教師の前では真面目に見せてんのに、立場弱い子の前になると急に威張り出すやつが嫌いで。
……結局、気まぐれだったんだけど。
その個室から、髪先ちょっと巻いた1軍気取りのポニーテールとロングが出てきたときに、ペットボトルの中身ぶちまけた。
そのまま帰るつもりだったから、スクバは持ってたし、朝買ったミネラルウォーターも中に入ってた。
「きゃ、」
「……あ、藍里さん」
このころにはもうほとんど学校行ってなかったから、その子たちの顔見て、そりゃ怖がるわ、と思った。
花音が後ろで「やば、ちょ、A」って笑ってた。
「ごめ、手滑った。
……ぶりっことか目立つとかさ、人の自由じゃね?人の生き方に口出して何になんの?」
花音に言えば、にやにや笑って答える。
「それな。お前は神かよみたいな」
そこで2人で笑い出す。
「そういや私小学校のころの夢トイレの神様だったわ」
「まじかよ嫌だわそんな小学生」
鏡に向かってリップ塗り直しながら、花音が爆笑しはじめる。
1軍気取りたちは混乱したように顔を見合わせた。
そこら辺で、目が赤くなってる桃色の髪の子がさっきの個室から出てきて。
うわ泣いてる、と思いながらも、その横を通って出口に向かった。
何度もいうけど、そのときはイラついてたから、1軍気取りの横通るとき、「ダサすぎ。うける」って言った。
そのときやっとちゃんとその桃色の子の顔見えて、普通にかわいくて、妬まれんのも納得って1人でうなずく。
その帰り、薫里に会って、その子の名前が桃井さつきだって知った。
そのときは全然、桃井とまた会うことはもうないと思ってたんだけど。
その2ヶ月後くらい。
桃井、渋谷で絡まれてて。
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水団子(プロフ) - 歌柚さん» 話の展開を褒めて頂き光栄です、、!!!拙い文に亀更新で申しわけありませんが、楽しんで頂けると嬉しいです!コメントありがとうございました! (2021年8月31日 3時) (レス) id: 4f5e2162c5 (このIDを非表示/違反報告)
水団子(プロフ) - 光華さん» めちゃくちゃ嬉しいです、、恐ろしい程更新が遅いですが、最後までお付き合い頂ければ幸いです。コメントありがとうございました! (2021年8月31日 3時) (レス) id: 4f5e2162c5 (このIDを非表示/違反報告)
歌柚 - コメント失礼します。ストーリや話の展開が面白くて楽しく見させてもらってます!ストーリ更新楽しみに待ってます!! (2021年7月13日 21時) (レス) id: f33fb75788 (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - 好きです!更新応援してます! (2021年5月16日 10時) (レス) id: a571740452 (このIDを非表示/違反報告)
水団子(プロフ) - よもぎお餅さん» 黒子くんのお家に行こうと尾行したら見失った、というエピソードが好きでそこから色々と捏造を重ねたらこんな黒子くんが出来上がりました(^-^)主人公らしからぬミステリアスさが魅力だと思っています!コメントありがとうございました!! (2019年6月19日 20時) (レス) id: f26d4bb807 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水団子 | 作成日時:2016年9月16日 0時