トド松の闇。 ページ1
トド松Side
「やっと朝だ…うぇえ…もー…なんで僕ばっかり…」
深い深い森の奥、木々が囲む暗い家で暮らす僕、トド松。
昔から魔法や不思議な力があったものの、目立ったことがなかったため、割りと穏やかに暮らしていた。
しかし、とある事件が起こり、力が暴走してしまって、この家に閉じ込められた。
暗闇が怖くて嫌いな僕は、とにかく夜が来るのが怖くて仕方がなかった。
おかげで昔の可愛かった僕の顔はクマが濃く、目も暗く、薄汚れてしまった。
こんな日々が続くくらいならいっそ、死んでしまえたらいいと何度も自分を傷つけた。
もう何年も開かない、叩かれないドアに希望を見いだすのにも疲れはて、叫ぶ声もなかった。
その日。いつもと同じように自分を傷つけ、出ない声を無理矢理吐き出しながら泣いていた。
さすがにやり過ぎたのか、酷く目が回り吐き気がこみあげてくる。
(やば…本気で死んじゃう…)
そんな暗く、薄汚れた汚い日々を壊してくれる音が、くぐもって聞こえて、意識が闇に溶けた。
「……大丈夫か!?……」
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ライ - 感動しました! (2020年2月3日 6時) (レス) id: 99988b73d5 (このIDを非表示/違反報告)
CHERRYhanto - すごく良かったです。完結おめでとうございますお疲れ様でし (2017年4月3日 16時) (レス) id: ada0467ce4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:三島 | 作成日時:2016年4月28日 22時