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七 敵※イラスト有 ページ8

誰だって最強な訳じゃない。





その言葉が母さんの記憶と共に巡る。






目覚めろ、目覚めろと祈るばかりの時間が虚無感を荒々しく吐き出した。









目を瞑っても目覚めることは無い。



自分を傷付けても…首を斬っても別の新しい自分に変わるだけ。



もしも傀儡が魂や意志だけを乗っ取っているなら…



私は何だ?



私も人形でしかないのか?




私だけ違うと思っていたのも幻想?



まだ何か…ある筈だ。



『碧玉……慧か。』



まだ私が死んで尚、幻が消えない。



じゃあ探偵社員は何故復活しない?…探偵社員は目的では無い?




突如銃痕が残り、脳が破裂した。


「第二段階…ですかね。」


歯を噛み締め、静かに彼奴を睨む。


全ては母さんに仕立て上げる為か…その考えが気持ち悪さが増した。







『…お前は何だ?』





「…国木田さん、僕達は…」



何故死んだのに戻っているのか。



此処で遭った事、今の出来事も鮮明に蘇ってくる。



「…社員の問題は探偵社員の問題だ。」







全ては私の我儘から始まったんだ。




私の落とし前は私がつける。










「…貴方は何時諦めてくれるの?」



『…』



風穴が空いた身体が痛みを訴えてくる。




私はまた立ち上がった。



『母に憧れたお前に負ければ自死と同じ…そんなに母さんが恋しいのか?』



『お前が突き放した母さんに私をそっくりそのまま似せると?』



『巫山戯るのも大概にしろ。』




『私は今此処でお前を倒さなければならない。』




お願いだ、迷…今この場に居るのならば。



力を貸してくれ。





私の…本当の異能力、ずっと明かしていなかった。



『異能力』



夜の街灯の様な暖かで明るいお母さんの声が聞こえた___。



残ったのは血肉の匂いと打ちのめされた私だけが残っていた。




情けない私の声が道路を焼き付けていく。



全ての記憶が逆行した。




そうだ、ずっと前からあった。



『青い花。』



棘が埋まった様に身体がへこんだ。



そうして、私の一部の身体は爆散した。



足は粉々に崩れ、骨だけで漸く立っている。



両腕から写真が張り付き、液体の様に腕の形に形成出来た。



右腕は不完全なのか…ドロドロと出ている。





『此処で全てを終わらすよ。』

八 勝利※イラスト有→←六 歩み



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りおん(プロフ) - 地震ー!!!大丈夫でしょうか…!?寒いと思いますし、沢山困り事もあるかと思います…。でもささやかながら応援していますし、ボランティア頑張ります…!そして!!作品とても大好きです!!!人読み惚れしてここまで来ました…!応援しています…!! (1月5日 13時) (レス) @page13 id: b7dec916ad (このIDを非表示/違反報告)
サラミザラ(プロフ) - 地震大丈夫でしたか!?後片付け等色々ありますよね……黎明さんのお話やイラストが見れないのは残念ですが、1から読み直したりして全裸待機してます!! (1月1日 23時) (レス) @page13 id: 250d9fc841 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黎明 | 作成日時:2023年12月22日 23時

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