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十七 訓練 ページ18

『太宰さん、約束忘れてませんよね?』


「あ…約束ってなんだっけー?」


わざとらしい声に腹が立ちながら太宰さんを睨んだ。



『良いですもん、今日は祝賀会ですし…』


「そうだね、後で骨が折れる程鍛え上げてあげるから。」



私は気付いてたんじゃないか、と安堵した。




「…不味いよね。」「…不味い。」『…不味いでしょうね。』


谷崎さん、鏡花ちゃん、賢治くんと顔を合わせ、状況を今一度見直す


賢治君は首を傾げ、不味いんですか?と谷崎さんに問う。


「だって、ポートマフィアと戦うなって社長命令に僕達は真っ向から背いたんだよ?…最悪クビだよ」


「首…?首になったことないです!」


「クビの意味わかってる?」


「私は知ってる、前職で首を斬られた、後の掃除は大変。」



「駄目だ〜…この子も分かってない。」『ははは…』


軽く談笑していると、聞き慣れた声がした。


「おー、お菓子がいっぱい!」


いつもの探偵姿とは違う服を着た乱歩さんが居た。


軽く二日閉じ込められていたが…久しぶりに会ったなぁ。



「乱歩さん!推理小説から脱出出来たんですね!」


「当然さ!五百人の犯人を連別した、素敵帽子君はまだ中だよ。


推理勝負は諦めて全員張り倒してたな。」



「…社長だよ。」


私達は頭を下げ、国木田さんはいかなる処分も、謹んで承ります


と云った。



「懲罰内容はおって沙汰する、だが今回の諸君の働きには


深く感謝する。」



社長は口角を上げ、皆よくやってくれた。と褒めてくれた。



『…』


「元気無いですね、Aさん。」



賢治くんが顔を覗き込み、私の目の前で手をぶらぶらと振った。



『賢治くんって人と人との入れ替わりって出来ると思う?』


「出来ないと思います!」『随分とバッサリだね。』


なんか、繋がらない…点と点が線になるにはまだ遅いみたい…


「人には人の特徴があります!例え僕は誰かが入れ替わっていても見抜きます!」



『…確かに、私にも見抜けそうな気がしてきた!』








その後、祝賀会は無事に終わり…各々の寮に戻った。



『きっと、誰もが成功すると願うだろう。』



『迷、君も思うだろう…私達はこの為に生きていたと。』



それを止める為に来たんだけどなぁ…、聞こえないふりをしていた言葉が繰り返される。


『あの言葉…懐かしいなぁ。』

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りおん(プロフ) - 地震ー!!!大丈夫でしょうか…!?寒いと思いますし、沢山困り事もあるかと思います…。でもささやかながら応援していますし、ボランティア頑張ります…!そして!!作品とても大好きです!!!人読み惚れしてここまで来ました…!応援しています…!! (1月5日 13時) (レス) @page13 id: b7dec916ad (このIDを非表示/違反報告)
サラミザラ(プロフ) - 地震大丈夫でしたか!?後片付け等色々ありますよね……黎明さんのお話やイラストが見れないのは残念ですが、1から読み直したりして全裸待機してます!! (1月1日 23時) (レス) @page13 id: 250d9fc841 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黎明 | 作成日時:2023年12月22日 23時

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